第36話

35 手首に残る感触は
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2026/05/27 10:16 更新
神高 下駄箱
あなた
はぁ、
ため息をつきながら、靴を取り出す。

自分でも、何が起きたのかよく分かっていない。

不思議なふわふわとした感情だけが心に残っている。


そんなことを考えながら校門に向かっている時だった。
天馬司
お、あなたの下の名前!来たか!
突然、聞き慣れた大きな声が響く。
あなた
わっ、!って、天馬先輩!
先に行ってたんじゃなかったんですか、?
寧々達を追いかけ、そのまま先に行っているものだと

思い込んでいた。
天馬司
まだフェニランまでの道が曖昧かも
知れないと思ってな。
あなた
そうですか、ありがとうございます。
天馬先輩に向かって頭を下げた。
天馬司
礼には及ばんぞ!類達はもう練習を
始めているみたいだからな、そろそろ
行くとしようじゃないか!
あなた
はい、!行きましょうか。
そう言って、天馬先輩の横に並び、歩き出した。
天馬司
少し長かったが、彰人とは何の話を
してたんだ?
天馬先輩の言葉に心臓が跳ねた。
あなた
え、えっと、、次の練習についての話で
つい盛り上がっちゃって…
なんて下手くそな嘘をつく。
天馬司
そうだったのか。ビビバスの方での活動はどうなんだ?
天馬司
あなたの下の名前、?
天馬先輩の声にハッとする。
あなた
は、はい?
天馬司
さっきから手首を抑えているが、手首を
痛めているのか、?
あなた
えっ、?
驚いて自分の手元をみる。

彰人くんに握られた手首を、もう片方の手で

無意識に抑えていた。
あなた
い、いや!そういうわけじゃないので、
大丈夫です!心配させてしまって
ごめんなさい!
天馬司
なら良いのだが、
天馬先輩は、心配そうな表情でこちらを見つめてきた。


彰人くんに握られた手首をふと見つめる。

微かに、当時の感触がまだ残っている。

力が強くて、振りほどこうとしても、無駄だった。

そして、私よりもはるかに大きい手だった。


あなた
、、、//
ちゃんと、男の子だった。

そう思った瞬間、顔が赤くなってしまった。

明日からどんな顔をすればいいんだろう。

きっと今まで通りの距離感じゃもう、いられない。

そんな気がした。
フェニラン
天馬司
あなたの下の名前、着いたぞ。
あなた
ほんとですか、!いつの間に、
その時間はあっという間だった。
鳳えむ
あなたの下の名前ちゃーん!!
こんにちわんだほーい!!
今ね、次のショーの話をしてたの!
あなた
そうなんだね、どんなショーなの?
草薙寧々
それは類にきいたらわかるんじゃない?
あなた
えぇー?どういうことー?
神代類
おや、あなたの下の名前くん。来たんだね。
今話が終わって、練習に入るところ
だったんだよ。
あなた
何やるんですか?教えて下さい、!
神代類
あぁ、もちろんだよ。先にステージの方に
移動しようか。
あなた
わっかりました!
また神代先輩が脚本を書いてくれたのだろうか。

どんなショーになって、どんな演出になるんだろう。

そんなことに胸を躍らせながら、神代先輩の後を歩いた。
司side

今日は、あなたの下の名前の様子がおかしかった。

いつもなら話が弾むはずの話題も、単調な返事で

片付けられてしまった。

しかも手首を見つめては考え込んでいる仕草を見せる。

練習の話以外に、彰人と何かあったのだろうか。
草薙寧々
司、?大丈夫?
寧々が声をかけてくる。
天馬司
ん、?あぁ、大丈夫だぞ。
咄嗟にそう答える。
草薙寧々
絶対嘘じゃん。なんかあったでしょ。
天馬司
寧々は鋭いな。まぁ、そうだな。
あなたの下の名前のことで少し。
寧々に、今日のあなたの下の名前の様子を話してみた。
草薙寧々
ふーん、なるほど、
寧々が考え込んでしまう。
草薙寧々
ねぇ、司。司はあなたの下の名前のこと好き?
天馬司
は、はぁーー!?
思わず大きな声を出してしまった。

俺が、あなたの下の名前のことを、?
草薙寧々
うっるさ、ちょっとは抑えて。
で、どうなの、?
天馬司
よく、わからないんだ。
素直な気持ちを伝える。
天馬司
あなたの下の名前といると、緊張してしまってな。
でも、居心地が悪いわけじゃないんだ。
草薙寧々
ふーん、そっか。
寧々がうなずきながらそう言う。
草薙寧々
そこまで気づいてるなら私から言う必要は
なさそうだね。
草薙寧々
でも、これだけは伝えとくよ。
一呼吸おいて寧々がこう言った。
草薙寧々
早く行動しないと、後々後悔するよ。
天馬司
っ、!
後々後悔する、?どういう意味だ、?
草薙寧々
私が言えるのはここまで。ほら、
練習に戻るよ。
寧々がそう言ってステージのほうへ向かう。






天馬司
俺は、どうするべきなんだ、?
自分の気持ちがますます分からなくなってしまった。

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