第10話

[好きなもの]
62
2026/05/04 22:45 更新
・5章完までのネタバレ!!!!



































八胆亥 ルル
見られてる気がする…?
眠乃 夢
は…はい……最近、なんか視線を感じて…
そう言って夢ちゃんは月のない夜空を見る。…思い悩んでいるような顔だ。ちょっと精神に来ているんだろう
眠乃 夢
入学してすぐの頃くらいはなかったのに…最近急に感じるようになって…
眠乃 夢
…おばあちゃんも花もいないし、どうしたらいいかなって思って…ルルちゃんに声、かけたんです
…おばあちゃん子だと少し前に聞いたことがある。親もいないんだろう。花っていう子は…多分、姉妹か従姉妹辺りだろう。前まで一緒に暮らしていたんだと思う。だからふたりがいないっていう発言になった。…頼られてたんだな

…ルルに頼るのは少しわかんないけど
八胆亥 ルル
……ルルに相談して、何してほしいの?
眠乃 夢
いや…ただ、話を聞いて欲しかったんです
眠乃 夢
…寂しい、から……誰かに頼りたくて。ルルちゃんに…
八胆亥 ルル
ふ〜ん……
ルルは辺りを見回して、夢ちゃんに声をかけた
八胆亥 ルル
……もうそろそろ9時だし、早めに寮に帰ったら?
眠乃 夢
あっ、そ…そうですね。夢遊病の症状出ても困るし…
夢ちゃんはそう言うと、少し後ろに歩く
あっ、と声が聞こえたと思ったら夢ちゃんがこちらを振り向く。その顔は安心したような、微笑みだ
眠乃 夢
…ありがとう。ルルちゃん
八胆亥 ルル
…どういたしまして
夢ちゃんは眠たそうに手を振って、ここから去っていった



…ルルは後ろを向き、月のない夜空を見上げながら夢ちゃんを追おうとする一つの人影に声をかけた
八胆亥 ルル
”流夜くん”。ストーキングする理由を聞いてもいい?
如月 流夜
……
八胆亥 ルル
ルル、お馬鹿さんじゃないからさ。流夜くんが夢ちゃんに好意を抱いてくることくらいは分かるよ?
八胆亥 ルル
でもだからってそこまでする〜?みたいな感じなんだよね
八胆亥 ルル
…ね、なんで?
ルルがそう言い終わると、流夜くんは少し考えたあと口を開く
如月 流夜
……君に答えなきゃいけない義務はないよね?
八胆亥 ルル
…ふーん。そういうタイプかー
誤魔化したな〜、と思いながらルルは空を見上げる。月が見えない空。綺麗だな、と考えつつルルは言葉を続ける
八胆亥 ルル
……ルルはね
八胆亥 ルル
夢ちゃんが死んでも別にいいんだけどさ…
後ろを振り向く
八胆亥 ルル
如月流夜って人に殺されるのはごめんかも
如月 流夜
理由は?
八胆亥 ルル
…死を冒涜しそうだから?
八胆亥 ルル
死体のお肉とか食べそう。もぐもぐって
如月 流夜
…人の悪口だからね、それ
如月 流夜
てか夢ちゃんのでも流石に悩むよ?カニバリズムになりたいわけじゃないからね
八胆亥 ルル
ふ〜ん…身勝手な人だぁ…
如月 流夜
身勝手で結構
如月 流夜
…それじゃ、俺はもう行くから
八胆亥 ルル
ルルは応援してないからね〜
如月 流夜
してよ…
流夜くんはそう言って、ここから去っていった
八胆亥 ルル
……理由か
八胆亥 ルル
………
……なんだろ
ルル、そういうの…嫌いじゃないはずなんだけどな
嫌悪感?拒否反応?……なんか違う
八胆亥 ルル
…影響されたなぁ
口角は上がっていたのか下がっていたのかは分からなかった
ルルはそう言って、最後に寮へ戻った

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