その日から薊を見る目が変わった。
今までは屋敷を歩くと蔑んだ軽蔑の目が突き刺さったが今は訓練場での噂を聞いた者の興味満載の視線が薊を捉えてた。
人々が口々に自身の推測を噂として広めていく。
そしてその噂は薊の父……当主の耳にも届いた。
竜也が騒々しく薊の部屋の扉を開く。
そう言いながら竜也が涙を流す。
大袈裟な……と思いながらも薊は少し嬉しかった。
薊の後ろでまんじゅうをもぐもぐ食っていた朧が答える。
薊がこそりと小声で嗜める。
だが朧はそんな事は気にしていないらしい。
心の中全読みはさすがに色々きつい……そう言えば朧は薊の思考によく乱入してきた。
そんなやり取りに気づいていない竜也がとんでもないことを言い出した。














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!