第4話

185
2024/04/22 16:15 更新
その日から薊を見る目が変わった。

今までは屋敷を歩くと蔑んだ軽蔑の目が突き刺さったが今は訓練場での噂を聞いた者の興味満載の視線が薊を捉えてた。
十六夜家の人
薊が雨月様以上の火力であの強力な的を全て塵にしてしまったそうよ!
十六夜家の人
まさか……あの薊だろ!?
十六夜家の人
でも目撃者も多いし……あの雨月様の妹だもの!私は最初から分かっていたわ!
人々が口々に自身の推測を噂として広めていく。
そしてその噂は薊の父……当主の耳にも届いた。
十六夜 竜也
あぁぁぁざぁぁぁみぃぃぃぃ!?
竜也が騒々しく薊の部屋の扉を開く。
十六夜薊
十六夜薊
と、父様!?
どうしたの?
十六夜 竜也
お前……覚醒したんだって!?
訓練場での話は聞いたよ!父さんとっても嬉しい……
そう言いながら竜也が涙を流す。
大袈裟な……と思いながらも薊は少し嬉しかった。
十六夜薊
十六夜薊
(私の力じゃない……だけど父様がこんなに喜んでくれるなんて……)
朧
いやあれお前の力だからな
薊の後ろでまんじゅうをもぐもぐ食っていた朧が答える。
十六夜薊
十六夜薊
ちょ……朧父様に気づかれる!
薊がこそりと小声で嗜める。
だが朧はそんな事は気にしていないらしい。
朧
俺の声は聞こえんよ
それに俺は主であるお前の心の声が聞こえる
俺に話しかけたい時はさっきみたいに心の中で考えれば通じるよ
十六夜薊
十六夜薊
(何そのちょっと便利でめんどくさい機能は!?)
心の中全読みはさすがに色々きつい……そう言えば朧は薊の思考によく乱入してきた。
そんなやり取りに気づいていない竜也がとんでもないことを言い出した。
十六夜 竜也
薊!久しぶりに手合わせをしよう!
十六夜薊
十六夜薊
え……えぇぇぇ!?

プリ小説オーディオドラマ