段々とテレビの音が遠のいていく
あれから数時間が経ち、俺たちはさっき買ったお菓子を食べながら映画を観ていた
普段ならとっくに寝ている時間の俺はもう限界だった
ベッドへ横になると紫音さんは布団をかけてくれた
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遠くからぼんやり包丁の音がトントンと聞こえる
あれ母さん家に来てくれてたっけ
そう思い目を開けると見慣れない天井だったので俺は飛び起きる
そこには台所で料理をしている紫音さんの姿があった
そっか俺紫音さんの家泊まってるんだ
凄いなどこまで完璧なんだろうこの人
誰かに朝ごはん作ってもらうのなんて久しぶりだ
布団から出て言われた通り大人しく待つ
そこに出されたのは美味しそうな卵焼きと鮭や味噌汁で正に完璧な和食だった
口に入れた瞬間味が広がり思わず笑みがこぼれる
朝からこんな美味しいのが食べられて幸せだ
正直まだ鍵が見つからないでほしいと思ってしまう
もし鍵が見つかったらまた静かな部屋でひとりだし
こんなわがまま絶対紫音さんに言えないけれど














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。