第37話

三十三話
26
2023/08/30 11:38 更新
ルカ
着いてきてください。
かつかつと歩き出す。
カイ
失礼します。
一礼をして家に入ってくる。
ルカの部屋にそのまま流れて入っていった。
カナは、カミラの兄と聞いた瞬間にそのまま二階へ駆け上がってしまった。
私は少しだけ隙間の空いたドアを、そっと覗く。
ルカ
なんの御用ですか?
カイ
カミラが死んだことは、ご存知でしょうか?
機械のような、冷たい声。
ルカ
私が殺しましたから。
カミラの兄は、やっぱりそうだったんですね、と溢した。
ルカ
、、、それを言いに来たわけじゃないでしょう。
カイ
カミラは、死ぬ前なんて言ってましたか?
ルカ
覚えてませんね。
わざとらしくため息を吐いて言った。
カイ
ルカさんを見てると、今でもカミラが生きているような感覚になります。
内容は妹の死を受け入れられない兄に聞こえるが、中身のない空っぽな声が、それが上辺だけの言葉であることを告げていた。
ルカ
カミラは死にましたよ。勘違いしなさんな。
間髪入れず答える。
カイ
、、、実はカミラは、貴方に手紙を残していたんですよ。
ルカ
、、、え?
目を見開き、言った。
カイ
と言っても、火事の前に未来のあなたに当てて書いたものですが。
ひらり、と少し土汚れた手紙を机の上に置いた。
カイ
それでは。
ルカ
待ってください。
冷たく言った。
カイ
、、、なにか?
ルカ
実の妹が死んだのに、その程度ですか?
カイ
はぁ、、、なにか、問題でも?
全く自覚がないらしく、首をかしげている
ルカ
もういいです。お帰りください。
大きくため息を吐いて、カミラの兄を屋敷から追い出した。
ハナ
ルカ。
ルカ
ん?
ハナ
カミラの家族って、全員焼死したんじゃ、、、?
ルカ
そうなのか?
全く知らなかったらしい。
アイリスが嘘をつくとは思えない。
一体、、、?
窓の外を見ると、追い出したカミラの兄がゆらりとこちらを向いた。
笑った口元は、不気味だった。

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