瞼に眩しい日差し感じ僕が目を開くと、そこには見知らぬ天井があった
いや、正確には僕はこの天井を知っている
小さい頃、お母さんに連れていってもらったパーティで仲良くなった男の子にこの天井に近い部屋を案内してもらったことがある
ここはきっと甲斐田くんの家だ
甲斐田くんが話すと思わず笑ってしまうのはきっと彼の才能なんだろう
大丈夫と言ったら嘘になる。
でも僕はこれ以上皆に心配をかけたくない
そういい甲斐田くんは僕の手を取ろうとした
が、僕は無意識にあの男と重ねてしまい甲斐田くんの手を振り払ってしまった
急に手を振り払われて怒ってもおかしくないのにそう言ってくれる彼がいつもよりも頼もしく見えてとても安心した
少し感動するような雰囲気を壊したのは僕だった
グゥゥとお腹の音が鳴ったのだ
僕の顔は火が出るほど熱くなり甲斐田くんの剥いてくれた林檎よりも赤かっただろう
あまりの衝撃に足が滑り、転びそうになったところを甲斐田くんが受止めてくれた
言われてみればそうだ。僕が身体を甲斐田くんに預けて甲斐田くんが僕の腰に腕を回している。
正直なところ、僕が1番驚いていると思う
数10分前はあれほど甲斐田くんに対しても酷いことをしてしまったのに今ではハグみたいな体制でも平気なのだから
きっとこれは甲斐田くんだったからなのかもしれない。
歳も一番近くて弄りやすいところとかそういう彼の人柄があってこそだったのだろう
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甲斐田くんのお母さんはいい人だが僕をお人形だと思っている節があるから少し苦手なんだよなあ
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。