第3話

『トラウマ克服』
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2024/05/22 06:57 更新
剣持刀也
ん……ここは、?
瞼に眩しい日差し感じ僕が目を開くと、そこには見知らぬ天井があった
いや、正確には僕はこの天井を知っている
小さい頃、お母さんに連れていってもらったパーティで仲良くなった男の子にこの天井に近い部屋を案内してもらったことがある
ここはきっと甲斐田くんの家だ
甲斐田晴
もちさーん果物切ってきたんですけど起きましたー?
甲斐田晴
入ってもいいですかー?
剣持刀也
起きました笑
甲斐田くんが話すと思わず笑ってしまうのはきっと彼の才能なんだろう
甲斐田晴
もちさん心配したんすよ!
甲斐田晴
えっと、大丈夫…でした?
大丈夫と言ったら嘘になる。
でも僕はこれ以上皆に心配をかけたくない
剣持刀也
社長が来てくれたので問題なかったですよ
甲斐田晴
よかったです…!
そういい甲斐田くんは僕の手を取ろうとした


が、僕は無意識にあの男と重ねてしまい甲斐田くんの手を振り払ってしまった
剣持刀也
あっ、
剣持刀也
違うんです…!甲斐田くんは何も悪くないんですけど、
甲斐田晴
いやいや、俺こそあんなことがあったのに軽率でした
甲斐田晴
だから慣れるまでゆっくりでいいんでもちさんのペースでいきましょ!
剣持刀也
甲斐田くん…
急に手を振り払われて怒ってもおかしくないのにそう言ってくれる彼がいつもよりも頼もしく見えてとても安心した


少し感動するような雰囲気を壊したのは僕だった

グゥゥとお腹の音が鳴ったのだ
甲斐田晴
そういえばご飯まだでしたもんね笑
剣持刀也
笑わないでください!!!
僕の顔は火が出るほど熱くなり甲斐田くんの剥いてくれた林檎よりも赤かっただろう
甲斐田晴
もちさん立てますか?
剣持刀也
……それくらいは出来ます
剣持刀也
こんなんですけど一応怪我は何一つしてないので
甲斐田晴
それじゃあ一緒に朝ごはんでも食べましょうか
剣持刀也
ちょっ、今なんて言いました!?
甲斐田晴
え?朝ごはんを食べましょうって…
剣持刀也
僕って一体何時間寝たんですか…?
甲斐田晴
えっと、ちょうど丸1日ぐらいですかね
あまりの衝撃に足が滑り、転びそうになったところを甲斐田くんが受止めてくれた
甲斐田晴
おっと、
甲斐田晴
もー、危ないじゃないですか
剣持刀也
あ、ごめん
甲斐田晴
……
甲斐田晴
っていうかもちさんこの体制は大丈夫なんですか?
甲斐田晴
ほぼハグみたいなものなんですけど…
剣持刀也
え?
言われてみればそうだ。僕が身体を甲斐田くんに預けて甲斐田くんが僕の腰に腕を回している。
剣持刀也
別に、嫌では無い…かな
甲斐田晴
じゃあ1歩前進どころか100歩前進しちゃいましたね
剣持刀也
なんですかそれ笑
正直なところ、僕が1番驚いていると思う

数10分前はあれほど甲斐田くんに対しても酷いことをしてしまったのに今ではハグみたいな体制でも平気なのだから
きっとこれは甲斐田くんだったからなのかもしれない。
歳も一番近くて弄りやすいところとかそういう彼の人柄があってこそだったのだろう
甲斐田晴
もちさん朝ごはんのリクエストなんかあります?
今日は張り切って作っちゃいますよ!
剣持刀也
それじゃあ無難にパンと目玉焼きをお願いします
甲斐田晴
了解です!





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甲斐田晴
そういえば今もちさん夏休み期間ですよね?
剣持刀也
そうですね部活も今は休み期間なので一日中空いてますよ
甲斐田晴
それじゃあ明後日2人も連れて海に行きませんか?
甲斐田晴
うちの親がプライベートビーチを借りるらしくて友達も連れて来いって言われてるんですよ
剣持刀也
いいですね、僕の方からも誘っておきます
甲斐田晴
母さんがもちさんに会いたいってうるさかったので助かります
甲斐田くんのお母さんはいい人だが僕をお人形だと思っている節があるから少し苦手なんだよなあ
剣持刀也
お手柔らかにお願いします…







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