第4話

友達
22
2024/05/15 13:06
ミナ
……
ミナ
もう俺は女として生きるしか無いもんな…
風呂から出て、着替えている間。
ミナ
そういえば、この世界って義務教育的なのあるんかな…?
ふと出た疑問だ。あまりこの世界のことは理解出来ていない。ミナは後でダリヤに聞くことにした。
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ミナ
ーー、あの、ダリヤさーん?
ダリヤ
へ、は、はい、い?
ミナ
大丈夫ですか?
ダリヤ
だいじょぶだよ、うん、なんともない
何故かダリヤは混乱していた。さっきまでは普通に接していたが、風呂に入ってる間、何かあったのだろうか。
ミナ
……言ってください。
でもミナはそういう物が気になるタイプだ。
聞かないとモヤモヤして仕方ないからだ。
ダリヤ
うぅ…実はね、お金の使い道がね、
ミナ
?使い道?
ダリヤ
そう、使い道。あんまり欲がないからさ、お金余っちゃうんだよね、俺。
ダリヤ
でも、
ダリヤ
君が来てから、お金を使うってこういう事なのか、ってなれて。
ダリヤ
だから、無駄がないように計算とかして必要なものとか数えてたんだけど…
頭、パンクしちゃって…
ミナ
疲労してたってこと?
ダリヤ
まぁ、ね、
ダリヤは本当に優しい人だ。
ついさっき来たばかりなのにこんなに自分について考えてくれるなんて思いもしなかった。
ミナ
あ、そうそう、そこで…
ダリヤに会いに来た本命の話を忘れていた。
ミナ
学校とかって、あるんですか?
ダリヤ
ん?あるよ。もしかして、行きたい?
ミナ
あぁいや、その、行きたいというか
本音としては、行きたい。
この世界で友達を作れるかもしれない。
だが、その面怖いところもあった。
中身としては男士なので、友達になれたとしてもその友達に男と思わせるような態度を見せたら終わり。離れられたら友達の意味は無い。
しかも、女として生きていくわけだから話しかけられるのも女からが多い。もしそこで友達になったとしたら、男子と女子の価値観の違いなどの問題もある。
でも、行ってみたかった。
友達に_縋りたかった。_
転生前の、友達や家族に「これからどうすればいいんだよ」って頼りたかった。








でも、今はいないから。









だから。







これからでもいいから












友達という存在が欲しかった。










だから今だけは自分に嘘をつかない。



























ミナ
ーーーー学校、行きたいです

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