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第1話

死んで、起きて、女で
51
2024/04/23 08:08
朝の8時。
目覚ましの音が部屋に鳴り響いてた頃、一人の男がどたどたと走って来た。
勝也
やっべぇ…
勝也
は、8時
勝也
間に合うかぁ…?
男ーーーーー否、勝也は、現役高校生だ。
クラスでの地位も高く、男友達も多い。
女子にも、嫌われてはいない方だ。
急いでシャツを着る。
勝也
ああっクソ、
勝也
持ち物も何も確認してねぇっ…
勝也ァ!間に合うの!?
勝也
あっ、行くって!
急いで階段を降り、玄関へ向かう。
ほーら!弁当忘れてるよ!
勝也
あ、ごめん!
大急ぎで靴を履いて家を出る。
いってらしっしゃい。
勝也はチャリ通だ。
車よりは遅いが、歩いたり、走るよりは早い。
その割にも、狭い道を通って移動できる。
全力疾走ならば、車にも追いつく時もある。
学生にとってはチャリ通が1番だと勝也は思っている。
勝也
いっそげぇぇ…!!!
信号へ通りかかった。
今は青。急いで行かなければ、間に合わない。
勝也
うおおおぉ!!!!!!!
間に合った。



















そう、ふと思った瞬間、意識が飛んだ。
今もまだ青。
だが、勝也は
自転車ごと
轢かれていた。
女性
ひ、ひとが
女性
轢かれてっ
女性
女性
な、んで
女性
だ、だれか、救急車っ
女性
まだ、死んでないかもっ…
男性
死んでる…
男性
血も、大量に出てる。
男性
助かるわけねぇだろ…っ
周りの人々が混雑する中、勝也はまだ
意識を保とうとしている。
勝也
おれは、まだ、しんで
勝也
なっ
血が、体が、






























助からないのか?
これからでも
俺が、頑張って、意識を保ってても
助けられないのか






























ーーーー母さんに、しっかり挨拶すべきだったな。
ーーーーもっと、周りを見ていれば。






















頭に浮かび上がるのは後悔、後悔、後悔、後悔































ーーーーあの時、ああすれば良かった。


ーーーー弁当、どうなった?


ーーーー最後の、母さんからの、弁当



ーーーー学校の皆、悲しむのかなぁ










後悔、後悔、後悔、後悔後悔後悔後悔後後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔後悔ーーーーーー


































死んだ。
音が、途切れた。
一度だけ。一度だけでいいから
母さんに
ありがとうって言いたかったな…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





???
おい
???
生きてるか?
???
立ち上がれるか?
知らない、声。
???
聞こえるか…?
ただ、心配されている。
だが、勝也は音だけしか認識できない。
きっと、車に轢かれたせいだろう。
そこで、知らない声は消えた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
















勝也
知らない、天井…
目を開けると、しらない物だけが待っていた。
病院にしては人もいない。
静かだ。
勝也
助か…ったのか
勝也
ん?
何か、声に違和感を覚えた。
いつもの声にしては、高すぎる。
勝也
何かあったのか俺の声帯ぃ…
起き上がろうとすると、髪の毛が肩からずり落ちてきた。
勝也
あれ、俺…こんな髪長かったけ…
勝也
まさか、2年くらい寝てたとか…?はは、そんな訳ねぇか…
ベットから起き上がる。
勝也
ん…?胸あんな…。
下を見ても足が見えない。
勝也
うーーーーん…
明らかに違う自分の手。
勝也
俺ってこんな身長低かったっけ…
目線が低く、周りが見えずらい。
勝也
これってさァ…



























勝也
女ァァァッッ!?

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