今は私が鍾離せんせーの所にたどり着いた理由を話している
まだ"あの事"については聞いていない
私は今日その為に来たんだけどどうしても話を切り出すのが難しい
1つは私が話すことを拒んでいるから。
もう1つは
もしかしたら私の事を忘れているかもしれないから。
時が経てば神々は摩耗する
そんなことは随分前から分かりきっていた
栄誉騎士の噂は本当だと確信して良さそうだ
どうやら魔人任務オセルを倒した後鍾離せんせーは女皇との「契約」によりファドゥイに神の心を渡しており、各国でも理由は違えど炎の神の心以外は女皇のもとにあるらしい
とりあえず今日は少しだけ親睦を深めることにしよう
急に旧友が会いに来た!とか言われてもせんせーは信じないと思うし、なにせあの人の方から来てるから多分めっちゃ嫌な目させる
そう言って鋭い目でこちらを見つめてくるせんせー
流石に名前は同じだから少しだけは勘づかれるって予想はしていたけど結構早いかもしれない
かといってこっちも引き下がる訳にはいかないので演じ続ける
しまった、油断してた
不意をつかれた
騎士団で習った教養だけではせんせーにこの世では勝てない、とは思っていたけど予想以上の失態だ
「相手の事をよく観察し、相手にボロを出し不意を付かれぬように」
これはジン団長が教えてくださった事
どうやら私も劣ってしまったようだ
久しぶりに会った「旧友」の眼差しを見て感動と安心で視界が何故か曇る
ダメだ、泣くな
私は泣くためにここに来た訳じゃないんだ
ここで正体をバラしたらどうなる?
ファドゥイにバレてしまったら皆を巻き込んでしまうのはなんとなく分かる
でも、1人で抱え切るには私には無理なのかもしれない
こんな、大きな「課題」
こんな油断、この課題には不必要だ
でも今回は助けがいるし相談もしたいくらいには最近は心が辛い
1人くらいは私も相談できる人が欲しかったんだ
言ってしまった
言うつもりなんて…なかったのに
でもある事について話す為には最終的に話さなければいけなかったからその時期が早まっただけ、と自分を励ます
段々と大人になっていくにつれ戻ってきた記憶を探りせんせーと雑談をする
この話から分かる通り私は昔はこの姿ではなかった
八重堂で見た転生?とか言うやつでもない、と思う
あともう1つ聞きたかった言葉を口にする
神を辞めればいわゆる凡人
つまりは人間と同等な扱いと言うことになる
しかしせんせーは6000年…いや、それ以上前から生きて、最古参の神として璃月を守ってきていたため力も、知識もどれもこれもがせんせーには勝てないと思う程には強い
だから神を辞めて重荷を下ろしたとしても強さは神の頃と同じままだ
そう言ってニコッと返す
毎回は犯罪だから頻繁にはやらないけどつい聞いてしまうんです…
原神ボイスパロ(Part10)
▶ 鍾離について












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。