第43話

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2026/01/26 12:00 更新





ファイナルが終わる。











ステージの上は、ざわめきに包まれていた。
名前を呼ばれた人、泣いている人、笑っている人。
感情が一気に溢れて、空気が少し重たい。











俺は、席に座ったまま、その光景を見ていた。









ハオの周りに、人が集まっていく。
肩を叩かれて、抱きしめられて、何か言われて。








ハオは戸惑いながらも、
ちゃんと一人ひとりに応えている。







梁
…すごいな。






思わず、そう呟く。











前は、隣に一人いれば十分だった背中が、
今は、たくさんの手に囲まれている。













ハオと同じ事務所のアンシンが先に飛び込んでいくのが見える。







アンシン
アンシン
ハオ哥!おめでとうッ!






大きな動きで、分かりやすい祝福。









ハオが笑って、少し照れたように頭を下げる。











カイウェンも、少し遅れて近づく。
距離を測るみたいに、一歩手前で止まってから、







カイウェン
カイウェン
おめでとう。ハオ哥!






そう言って、深く頭を下げる。







ハオは慌てて手を振る。






ジアハオ
ジアハオ
…カイウェン、、ごめんね。ありがとう。






そのやり取りを見て、俺は小さく息を吐いた。









——もう、俺が立つ場所じゃない。








寂しさがないわけじゃない。
でも、それより先に来る感情があった。





梁
…ちゃんとこうやって広がっていくんだな。





一人分だった夢が、
今は、たくさんの人の中で続いている。












ハオが、ふと顔を上げる。










一瞬だけ、客席の方を見る。









俺は、反射的に背筋を伸ばした。











——気づくな。
——でも、気づいてほしい。











ハオの視線が、少しだけ止まる。







すぐに、誰かに声をかけられて、また囲まれる。











俺は、ゆっくりと肩の力を抜いた。







梁
…大丈夫だな。






誰に言うでもなく。










あいつはもう、
一人で立つ人じゃない。












たくさんの人の中で、
ちゃんと、前に進んでいく人






俺は、拍手が残る会場で、
静かにそのハオの背中を見つめ続けていた。









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