前の話
一覧へ
次の話

第7話

5 及川の追っかけ あなたじゃないです
112
2026/02/15 00:16 更新





岩泉一
ごめんな、クソ川が
岩泉一
頭、大丈夫か?






岩泉さんが眉を心配そうに下げ、私の顔を覗きこむ。





近いです!岩泉さん!
声が良い!顔も良い!近い!最高!





今にも鼻先が触れそうなくらいの距離で視線が交わり、私は心臓がバックバク。





こうやって近くで見ると、まつ毛が長くて鼻筋も整っていて、本当に岩泉さんは綺麗な顔をしている。


え?好き。













金田一勇太郎
あの、こいつ、及川徹 親衛隊の部長なんで逆に嬉しいと思います
国見英
ていうか岩泉さんそれ悪口ですよ
岩泉一
ん?そうか?






合法的に岩泉さんの顔を堪能していると、金田一と国見が私を指さして言った。


その声に岩泉さんは2人を振り返り、私から顔は離れる。





くそう、何をしてくれたんだ!金田一と国見!





キッと睨むと金田一はあわあわとして困惑して可愛かったので、少し怒りは鎮まる。
うん、キミは状況説明をしただけだね。許そう。





しかし問題は国見である。





国見!貴様!




あなた
岩泉さんがそんなふうに思ってるわけないでしょ!
あなた
口が笑ってるの気づいてるんだからね!
国見英
あればれた?
あなた
分かりやすすぎ!
あなた
ていうか金田一も笑わないの!
金田一勇太郎
あははっごめんっ






何が「それ、悪口ですよ?(笑)」だ。


薄らと笑みを浮かべている国見は確信犯。





ていうか金田一も金田一だ。
何笑ってるんだよ。





お腹を抱えて笑い転げる2人をじとっとした目で見る。何て失礼なやつらなんだ。まったく。





及川徹
金田一はともかく、国見ちゃんが大笑いしてる、、、
岩泉一
あ、ああ、驚きだな、、、
あなた
え?






真剣に2人のことを殴りたくなってきたとき、隣の及川さんと岩泉さんから驚きの会話が聞こえた。


え?国見が無気力キャラだって?




あなた
こいつ、私のこと散々馬鹿にしてきますよ?
国見英
ちょっとだまれ






びっくりしてそう伝えると、国見が慌てて私の口を塞いで「そんなことないですよセンパイ」と無気力そうに答える。え、猫被ってんの、国見。





疑いの目で見つめると、「俺はもともと無気力キャラなの」と苦虫を踏み潰したような顔をして答えた。


何でも、彼は本来無気力属性だが、私といるとツッコまずにはいられなくなるらしい。
なるほど魔性の女ってことか(ちがう





そこから金田一と国見と私でわいわい話していると、及川さんが真面目な顔で話しかけてきた。






及川徹
西条ちゃん?だよね
及川徹
いくら相手のミスとはいえど、俺のボールで女の子の顔に傷をつけちゃったのは本当にごめん
及川徹
何か、俺にできることあるかな?





そうキラキラ王子様フェイスで語りかける及川さん。





前世の記憶獲得前なら、絶対うっとりしていたであろうセリフ。


、、、いやちょっとだけどきっとした。


だって顔がいいんだもん。


金田一勇太郎
連絡先、聞いちゃえば?
国見英
思い切って「彼女にしてください」って言うとか






両隣からにやにやと私に語りかけてくる2人は無視して考え込む。


確かに、以前の私なら迷いもなく連絡先を交換していただろう。こんなチャンス、めったにないし。




あなた
、、、ただなぁ






『今』、本当に交換したいのか、と聞かれたら、答えはNOだ。


前世の記憶を取り戻した私にとっては、及川徹はただの推しであり、以前のような溺愛対象ではない。










_______ならば、答えは一つだろう。























私は、及川さんに向き直り、





あなた
あの!連絡先交換してください!
及川徹
うん!もちろん、、、え?
岩泉一
、、、俺、なのか?






岩泉さんに頭を下げた。





プリ小説オーディオドラマ