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第12話

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2026/08/23 09:44 更新




シェアハウスに入ってから、さらに数ヶ月たった。




最初は少し距離のあった12人とあなたの下の名前も、
今ではすっかり仲良くなっていた。





朝になれば、誰かがキッチンに立っている。



リビングでは誰かがゲームをしている。



夜になれば、みんなでくだらない話をして笑う。








そんな毎日が、
いつの間にか当たり前になっていた。









──けれど。











この日を境に。




その「当たり前」が、
少しずつ変わっていくことになる。















ーーーーーーーーーーーーーーーー










・AM 8:00|リビング・










ー ヨンジュンside ー







(なまえ)
あなた
おっぱ、ありがとう!!


あなたの下の名前が笑顔で手を振る。

ヨンジュン
ヨンジュン
うん、どういたしましてㅎ


あなたの下の名前が別の場所へ歩いていく。




その背中を、ヨンジュンはなんとなく目で追った。


ヨンジュン
ヨンジュン
……



別に、いつものこと。


あなたの下の名前に「おっぱ」と呼ばれることだって、
今まで何度もあった。




なのに。


今日はなぜか、その一言が頭から離れない。



おっぱ。




そう呼ばれるだけで、こんなに嬉しい。






他の誰かと楽しそうに話していると、
少しだけ気になる。


笑っていると、自分まで嬉しくなる。


そして、自分があなたの下の名前を笑わせられた時は


────もっと嬉しい。



ヨンジュン
ヨンジュン
……なんだ、これ



自分の胸に手を当てる。


ドクン、と心臓が鳴った。


ヨンジュン
ヨンジュン
……もしかして、


そこまで呟いて、口を閉じる。


まだ認めるのは少し怖かった。





だけど。




その気持ちを、
完全に否定することもできなかった。



ーーーーーーーーーーーーーーーー






・ AM 9:10|キッチン・










ー スビンside ー




トイレから戻ると、

キッチンから楽しそうな声が聞こえる。



(なまえ)
あなた
これどうしたらいい?

ジェイ
ジェイ
あぁ、それならこっちだよ

ジェイク
ジェイク
これってもう入れていいんだよね?

ヨンジュン
ヨンジュン
うん

テヒョン
テヒョン
ぬな、それは危ないから僕やるよ





いつもは、僕とヨンジュニヒョン、ジェイヒョンで
朝ごはんを作ってるんだけど、
今日は早く起きた3人が朝食作るのを
手伝ってくれている。


しかも、あなたの下の名前が
テヒョンとジェイクに手伝ってって
声をかけてくれたんだよね。




みんなに囲まれて笑っているあなたの下の名前。




スビンはその光景を見ながら、自然と笑っていた。





あなたの下の名前はいつもそうだ。


誰かが困っていれば、すぐに気づく。

誰かが一人でいれば、自然と隣に座る。

自分が疲れていても、



「大丈夫?」



と声をかける。




そんな姿を、何度も見てきた。


スビン
スビン
……優しいな、ㅎ


そして、ふと思う。



もしあなたの下の名前がこの家にいなかったら。


今みたいな毎日にはなっていなかった気がする。


スビン
スビン
……もっとあなたの下の名前と一緒にいれたらな、


口から出た言葉に、自分で驚く。




ただの同居人に、こんなことを思うだろうか。

スビン
スビン
(そっか……)



胸の奥が、じんわり熱くなる。


どうやら自分にとってあなたの下の名前は、

もう「ただの同居人」ではないらしい。




ーーーーーーーーーーーーーーーー






・AM 10:00|リビング・










ー ボムギュside ー




ボムギュ
ボムギュ
あなたの下の名前!なにしてんのー?

(なまえ)
あなた
ん?ジェイおっぱと話してた

ボムギュ
ボムギュ
……そっか、!


なぜだろう。



ちょっと面白くない。





あなたの下の名前が誰と話そうが自由なのに。







どうしてか、胸の奥がモヤッとする。


(なまえ)
あなた
…ボムギュおっぱどうしたの、?

ボムギュ
ボムギュ
別にー?

(なまえ)
あなた
ほんと?

ボムギュ
ボムギュ
うん!


あなたの下の名前が首を傾げる。


その姿が不意にも可愛いと思ってしまう。


ボムギュ
ボムギュ
……よし!

(なまえ)
あなた
?

ボムギュ
ボムギュ
あなたの下の名前、今日は僕とゲームしよ!

(なまえ)
あなた
いいよ!
この前みたいに負けないから!

ボムギュ
ボムギュ
あなたの下の名前は弱いもんね?ㅋㅋ


その瞬間。



胸の中のモヤモヤが、嘘みたいに消えた。




あなたの下の名前が他の人と仲良くしていると寂しい。



自分と一緒にいると嬉しい。




もしかして……

ボムギュ
ボムギュ
(恋……なのかな、)





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・AM 10:45|廊下・











ー ヒスンside ー



あなたの下の名前が廊下で一人、何かを片付けていた。


ヒスン
ヒスン
あなたの下の名前、何してるの?

(なまえ)
あなた
ちょっと片付けてる!

ヒスン
ヒスン
僕も手伝うよ

(なまえ)
あなた
ありがとう!ヒスンおっぱ!


たった、それだけ。




なのに。





胸の奥が、妙に嬉しくなる。


「ありがとう」と言われること。


頼ってもらえること。


自分を信頼してもらえること。





全部が嬉しい。


ヒスン
ヒスン
……あなたの下の名前、もっと
頼ってくれていいんだよ?


自然とそんな言葉が出た。


(なまえ)
あなた
うん、分かった!


あなたの下の名前の笑顔を見て、
何故か幸せな気持ちになる。












……僕はあなたの下の名前に惚れていたみたい。





ーーーーーーーーーーーーーーーー






・ PM 12:10|キッチン・











ー ジェイside ー




昼食の準備中。




あなたの下の名前が野菜を切っている。




あなたの下の名前はほぼ毎日と言っていいように、
料理の手伝いをしてくれる。

たまに危なっかしいときもあるけど、あなたの下の名前が
来てくれて今までよりもさらに料理の時間が
楽しくなった。



(なまえ)
あなた
ジェイおっぱ、これであってる?

ジェイ
ジェイ
うん、上手だよ

(なまえ)
あなた
ほんと?!良かった!


嬉しそうに笑うあなたの下の名前。



その瞬間、ジェイの手が止まった。


ジェイ
ジェイ
……




もっと笑ってほしい。



自分が何かをして、その笑顔を見られたら嬉しい。







最近、そんなことばかり考えている。

ジェイ
ジェイ
(……僕、あなたの下の名前のこと、)



そこから先のことは、考えるのをやめた。




けれど。



もう、気づいていた。





ーーーーーーーーーーーーーーーー





・ PM 1:30|庭・










ー ジェイクside ー




午後。




みんなで洗濯物を取り込んでいた。






その時。



あなたの下の名前が足を滑らせる。


ジェイク
ジェイク
あなたの下の名前、!!


反射的に声が出た。


幸い、あなたの下の名前は転ばなかった。


(なまえ)
あなた
危なっ、

ジェイク
ジェイク
大丈夫?!

(なまえ)
あなた
大丈夫だよ!ㅎ

ジェイク
ジェイク
ほんと?怪我してない?!

(なまえ)
あなた
ほんとだよ?ㅎ心配しすぎㅎㅎ

ジェイク
ジェイク
……良かった


心の底からそう思った。



もし怪我をしていたら。


もしもっと危なかったら。





そう考えるだけで嫌だった。






そこで気づく。






あなたの下の名前は自分にとって、もう特別な存在だった。




ーーーーーーーーーーーーーーーー





・PM 2:20|リビング・












ー ソヌside ー




少し疲れていた午後。




ソファに座っていると、あなたの下の名前が隣に来た。


(なまえ)
あなた
ソヌ、大丈夫?

ソヌ
ソヌ
え、?

(なまえ)
あなた
今日、いつもより静かだったから……


他のみんなからは特に何も言われなかったが、
あなたの下の名前だけが声をかけてくれたことに、
ちゃんと見てくれているんだと思って
嬉しくなった。

ソヌ
ソヌ
……大丈夫だよ、!

(なまえ)
あなた
そっか、


それ以上、何も聞かない。



ただ隣にいてくれる。





その優しさが、心に残った。


ソヌ
ソヌ
(もっとぬなの隣にいたい)



自分でも驚くくらい、素直な気持ちだった。



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・PM 3:25|リビング・








ー ソンフンside ー




みんなが騒いでいる中。




ふと見ると、あなたの下の名前が笑っていた。






誰かと話しているわけじゃない。




ただ、みんなを見て笑っている。


ソンフン
ソンフン
……


なぜか、その横顔から目が離せない。



あなたの下の名前がいるだけで、この家は明るくなる。



ソンフン
ソンフン
……不思議だな、



けれど、その「不思議」
の正体はもう分かっていた。







もっと近くにいたい。




もっとあなたの下の名前を見ていたい。


ソンフン
ソンフン
(好きになっちゃったな、)





ーーーーーーーーーーーーーーーー





・PM 7:00|リビング・






ー テヒョンside ー



テヒョン
テヒョン
ぬな

(なまえ)
あなた
ん?

テヒョン
テヒョン
これ飲んで


ヌナに飲み物を渡す。

(なまえ)
あなた
え、ありがとうテヒョナ!!

テヒョン
テヒョン
うん、ㅎ


たったそれだけなのに嬉しい。





最近は、ヌナの笑顔を見るだけで嬉しくなる。






そして昼間。




ヌナが足を滑らせた時。



心臓が止まりそうになった。


テヒョン
テヒョン
……


もし怪我をしていたら。



そう考えるだけで嫌だった。

テヒョン
テヒョン
(僕……ぬなのことが好きなのかも)




そう気づいた瞬間。




胸の奥が、少しだけ温かくなった。







ーーーーーーーーーーーーーーーー








・PM 7:30|キッチン・







ー ジョンウォンside ー



(なまえ)
あなた
ジョンウォナ、
これお願いしてもいい?

ジョンウォン
ジョンウォン
ぬなのためなら何でもやるよㅎ


頼られる。




それだけで嬉しい。

ジョンウォン
ジョンウォン
ぬな、他にもあったら言ってね

(なまえ)
あなた
ありがとうㅎ




もっと頼ってほしい。


もっと自分を頼りにしてほしい。


もっとヌナの近くにいたい。





そんな気持ちが、いつの間にか大きくなっていた。


ジョンウォン
ジョンウォン
(……ぬなのこと好きなんだ)



そう自覚すると、不思議なくらい納得できた。






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・PM 8:00|リビング・











ー ヒュニンカイside ー



ヒュニン
ヒュニン
ぬな〜!

(なまえ)
あなた
どうしたの?ㅎ

ヒュニン
ヒュニン
明日、ゲームしない?

(なまえ)
あなた
いいよ!

ヒュニン
ヒュニン
やった〜!!
ぬな大好き♡

(なまえ)
あなた
ふふっㅎ、私も大好き!

ヒュニン
ヒュニン
……!



嬉しい。




だけど。




僕がヌナに感じている「大好き」は、
ヌナが思っている「大好き」とは違う。


ヒュニン
ヒュニン
(…恋愛的な意味で好きなのになぁ、)




ーーーーーーーーーーーーーーーー





・PM 8:40|リビング・










ー ニキside ー




ヌナが笑っている。



自分がくだらないことを言っただけなのに。



(なまえ)
あなた
あははっㅋㅋㅋ



その笑顔が嬉しい。



もっと笑ってほしい。



もっと一緒にいたい。




ニキ
ニキ
……ヌナ、笑いすぎだよ!



自分の気持ちは、もう誤魔化せなかった。




ーーーーーーーーーーーーーーーー






・PM 11:30|リビング・















ー no side ー








全員がリビングに集まっていた。





いつものように、くだらない話をして笑っている。




けれど、時計の針が11時半を過ぎた頃。




(なまえ)
あなた
ん、私眠くなってきたら先寝るね

ヨンジュン
ヨンジュン
そっか、おやすみ

スビン
スビン
あなたの下の名前、おやすみ

ボムギュ
ボムギュ
おやすみ〜!

ヒスン
ヒスン
ちゃんと休んでね、おやすみ

ジェイ
ジェイ
おやすみ

ジェイク
ジェイク
あなたの下の名前、おやすみ

ソンフン
ソンフン
おやすみ

ソヌ
ソヌ
おやすみ、ぬな

テヒョン
テヒョン
おやすみなさい

ジョンウォン
ジョンウォン
おやすみ

ヒュニン
ヒュニン
おやすみ!

ニキ
ニキ
おやすみー

(なまえ)
あなた
みんなおやすみ!






あなたの下の名前が自分の部屋へ戻っていく。








🚪カチャ。








ドアが閉まった。









───静寂。








12人だけになったリビング。




しばらく誰も喋らない。






そして。


ボムギュ
ボムギュ
……ねぇ、


ボムギュが沈黙を破った。


ヨンジュン
ヨンジュン
ん?

ボムギュ
ボムギュ
これ言うか迷ったんだけど、

ボムギュ
ボムギュ
……僕、あなたの下の名前のこと
好きになっちゃったんだよね


すると。


ジョンウォン
ジョンウォン
……僕もなんだよね

ヨンジュン
ヨンジュン
俺も

テヒョン
テヒョン
僕も好きになっちゃった、

ソヌ
ソヌ
……僕も

ヒュニン
ヒュニン
僕も、ぬなが好き…

スビン
スビン
僕も、

ニキ
ニキ
俺も、ㅎ

ソンフン
ソンフン
僕もなんだよね

ヒスン
ヒスン
……僕も、

ジェイ
ジェイ
僕も…

ジェイク
ジェイク
僕も、ㅎ



全員が顔を見合わせる。


ボムギュ
ボムギュ
えっ、嘘全員?!

ヨンジュン
ヨンジュン
まじか、ㅎ



その時。



ヒスンの視線が、壁に向いた。


そこには、入居した日から貼られている一枚の紙。





『恋愛禁止。恋愛した場合、即退去。』




ヒスン
ヒスン
……でもさ


全員がヒスンを見る。

ヒスン
ヒスン
この寮、恋愛禁止だよね


空気が変わる。


ボムギュ
ボムギュ
そうだった、

ジョンウォン
ジョンウォン
好きになったら、即退去……

テヒョン
テヒョン
つまり、ぬなと離れることに……

ヒュニン
ヒュニン
それはやだ、

ソンフン
ソンフン
僕も

ソヌ
ソヌ
でも、
好きっていう気持ちは消せない……


誰も答えられない。





その時。

テヒョン
テヒョン
……ねぇ、

スビン
スビン
ん?

テヒョン
テヒョン
そもそも、なんで恋愛禁止なんだろう

全員が壁を見る。


ボムギュ
ボムギュ
確かに、

ヒュニン
ヒュニン
僕、理由聞いたことない

ジェイク
ジェイク
入居するときもルールとして
ただ言われただけだったよね

ジェイ
ジェイ
理由の説明はなかったね

ヨンジュン
ヨンジュン
……何かあるのかもしれない

ソンフン
ソンフン
即退去って言うぐらいだし、

ヒスン
ヒスン
……明日、
ハルおばあちゃんに聞いてみる?

ジョンウォン
ジョンウォン
だね



そして、12人が互いを見る。





恋愛は禁止。


だから、告白はできない。






それでも────






この気持ちを諦めるつもりはなかった。


ヨンジュン
ヨンジュン
……恋愛禁止だからと言って、
負ける気はないから

スビン
スビン
もちろん

テヒョン
テヒョン
負けない

ジョンウォン
ジョンウォン
遠慮なんかしないから

ヒュニン
ヒュニン
ライバル、だね

ソヌ
ソヌ
僕も譲る気なんてない

ジェイ
ジェイ
俺も

ヒスン
ヒスン
僕も

ボムギュ
ボムギュ
僕も

ニキ
ニキ
諦める気もないし

ジェイク
ジェイク
僕も

ソンフン
ソンフン
絶対負けない




ーーーーーーーーーーーーーーーー






その頃。



何も知らないあなたの下の名前は、
自分の部屋で布団に入りながら、


(なまえ)
あなた
疲れた、


なんて、のんびりしていた。












明日の朝。



この家にいる12人の態度が、
変わっていくことも。




このシェアハウスに隠された、
「恋愛禁止」の本当の理由も。





まだ、何も知らない。






疲れた🫠🫠
約4500文字書きました、褒めてください🥺((

いつもより沢山書いたので、ミスがあるかもしれません💦

もしあればご指摘お願いします😖🙏🏻

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