第6話

宇宙船内の出来事
23
2022/08/04 13:48
真琴
で?早く戻れってどういうことだったのよ、廉
湖珠
廉は今いねぇよ
凪沙
でも探検を邪魔するなんてね。僕は反対だけど。
湖珠
廉の気持ち、分かってんのかよ
真琴
そんなの知る訳ないわ
知っても迷惑なことに変わりはないわよ
湖珠
お前…!
グラッ!
真琴
また!なんなのよ!
凪沙
凪沙
なんか、宇宙船の壁の色が…!
宇宙船の壁が、壁が、青黒く黒ずんでいた。
そして…
ガガガガッ!ギィ……ガタン
宇宙船のエンジン室から奇妙な音が…
湖珠
ま、まずい!
真琴
凪沙
早くエンジン室に行こう…!
エンジン室に行くと、エンジンは止まりかけていた。
エンジンからは煙が上がって、周りの壁は剥がれかけていた。
そして、その煙の中には…
湖珠
廉!
頭を抱え込むようにしてうずくまりながらも、エンジンを治そうとしている廉がいた。
凪沙
廉…
来ないでください。もう良いです。
凪沙
でも…
…スッ…
廉は立ち上がって私たちの方へ歩いて来る。
よく見ると身体は、痣だらけだった。
…来ないでって言ってるの。
凪沙
でも…でも、エンジンを治さないと…
湖珠
…何勝手なこと言ってるの?
凪沙
え?
真琴
は?
湖珠
何にも分かんない奴は引っ込んでろって話だよ!
彼が叫んだ瞬間、凪沙と真琴は消えた…。
湖珠
廉…
湖珠…ごめん…ね…
もう、壊れそうなんだ。ミンナ…
湖珠
うん…。
みんナ、分かんなくなるよ…もう、ナリカけてルよ…
湖珠
…分かった。じゃあもう何も気にするな。
俺が宇宙船を護る
エ…
湖珠
安心しろ。絶対護る。お前が立ち直るまで
ピコーン、エンジンシツサイシドウ、ウンテンヲカイシシマス。
湖珠
ほら、俺ならできる。
…じゃあ、よろシく…
タビヲツヅケマス。エンジンセツビニモンダイナシ。
チャクチジカン、ーーーーーー。
タイザイジカン、ーーーーーー。
ホウカイノヒマデ、アトサンネン。

















湖珠
笑っていればいい
湖珠
何があっても

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