ブライダルサロンの個室。
テーブルの上には分厚い資料とサンプルの招待状、演出プランの冊子。
勇斗「今日、全部決めるんだよね?」
あなたの下の名前「うん。覚悟してきた」
勇斗「俺も。優柔不断封印する」
プランナー「本日は挙式から披露宴までの流れを具体的に決めていきましょう」
勇斗「お願いします」
◆挙式の流れ
プランナー「まず入場ですが、新郎新婦別々か、同時入場か」
勇斗「どうする?」
あなたの下の名前「最初は別々がいいかも」
勇斗「俺が先に入って待ってるパターン?」
あなたの下の名前「うん」
勇斗「それさ、俺泣くかも」
あなたの下の名前「早すぎ」
勇斗「だってさ、扉開いてあなたの下の名前が歩いてくるんでしょ?」
あなたの下の名前「うん」
勇斗「絶対やばい」
プランナー「誓いの言葉はオリジナルでいきますか?」
勇斗「オリジナルで」
あなたの下の名前「うん、ちゃんと自分たちの言葉で」
勇斗「でも事前に見せ合わないで書こう」
あなたの下の名前「え、サプライズ?」
勇斗「その場で初めて聞きたい」
あなたの下の名前「勇斗、泣くよ」
勇斗「多分」
◆衣装選び
別室でドレスカタログを開く。
勇斗「うわ…種類多すぎない?」
あなたの下の名前「迷う…」
勇斗「これ、どう?」
あなたの下の名前「シンプルだね」
勇斗「シンプルな方があなたの下の名前っぽい」
あなたの下の名前「勇斗はタキシードどうするの?」
勇斗「俺は黒かな」
あなたの下の名前「王道だね」
勇斗「いや、あなたの下の名前の隣で目立ちたくないから」
あなたの下の名前「え」
勇斗「主役はあなたの下の名前」
あなたの下の名前「違うよ、ふたりで主役」
勇斗「…そうか」
少し照れた顔。
勇斗「じゃあ、ネイビーも試着してみる」
◆入場曲
プランナー「入場曲はお決まりですか?」
勇斗「ここが一番悩んでる」
あなたの下の名前「しっとり系?」
勇斗「いや、ちょっと明るめもいい」
あなたの下の名前「自分たちの曲は?」
勇斗「……それはエンドロールで使いたい」
あなたの下の名前「いいね」
勇斗「最後、みんなに感謝伝えて、そこに流れたら完璧じゃない?」
プランナー「素敵ですね」
◆招待状
テーブルに並ぶサンプル。
あなたの下の名前「これ可愛い」
勇斗「ナチュラル系だね」
あなたの下の名前「堅すぎないほうがいい」
勇斗「俺たちらしい感じ?」
あなたの下の名前「うん」
勇斗「じゃあさ、メッセージ一言手書き入れようよ」
あなたの下の名前「全員分?」
勇斗「大変だけど、やりたい」
あなたの下の名前「やろう」
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◆スピーチ
勇斗「仁人に頼もうかな」
あなたの下の名前「絶対感動系」
勇斗「柔太朗は乾杯?」
あなたの下の名前「それ絶対盛り上がる」
勇斗「大ちゃんは泣き担当」
あなたの下の名前「舜太は?」
勇斗「笑わせてくる」
あなたの下の名前「想像できる」
勇斗「俺の挨拶さ…短くまとめたい」
あなたの下の名前「無理そう」
勇斗「なんで」
あなたの下の名前「絶対語り出す」
勇斗「否定できない」
◆プレゼント
プランナー「ご両親への記念品は?」
あなたの下の名前「手紙は絶対書く」
勇斗「俺も」
少し真面目な空気。
勇斗「ちゃんと、ありがとう言いたい」
あなたの下の名前「うん」
勇斗「あとさ」
あなたの下の名前「なに?」
勇斗「あなたの下の名前にもサプライズ用意していい?」
あなたの下の名前「え?」
勇斗「当日まで内緒」
あなたの下の名前「怖い」
勇斗「怖くない」
◆サプライズ演出
プランナー「例えば映像演出なども可能です」
勇斗「メンバーからのビデオメッセージとか?」
あなたの下の名前「それ泣く」
勇斗「でも当日いるからな」
あなたの下の名前「事前に撮ってもらう?」
勇斗「いいかも」
あなたの下の名前「勇斗、裏で色々動きそう」
勇斗「バレてる?」
◆全体の流れ確認
プランナー「では最終確認です」
挙式 → 人前式
入場 → 別々
誓いの言葉 → サプライズ形式
披露宴入場 → 明るめ楽曲
エンドロール → 思い出映像+楽曲
スピーチ → 吉田仁人 様
乾杯 → 山中柔太朗 様
両親へ手紙
新郎(勇斗)からサプライズ演出あり
プランナー 「こちらでよろしいでしょうか」
勇斗&あなたの下の名前 『はい』
プランナー「完璧ですね」
勇斗「……ほんとにやるんだな」
あなたの下の名前「うん」
勇斗「緊張してきた」
あなたの下の名前「今から?」
勇斗「だってさ」
静かに手を握る。
勇斗「人生で一番大事な日になる」
あなたの下の名前「うん」
勇斗「俺、ちゃんと最高にするから」
あなたの下の名前「一緒に作るんだよ」
勇斗「そうだな」
プランナーが席を外す。
勇斗「なんかさ」
あなたの下の名前「なに?」
勇斗「準備してる時間も、もう宝物だな」
あなたの下の名前「うん」
勇斗「式終わってもさ、今日のこと思い出すと思う」
あなたの下の名前「勇斗」
勇斗「なに」
あなたの下の名前「幸せ?」
勇斗「めちゃくちゃ」
少し照れながら笑う。
勇斗「早く当日になってほしいけど」
あなたの下の名前「うん」
勇斗「この時間も、ずっと続いてほしい」











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。