藤原side
「っぅ。ハァハァ ケホッ」
『大丈夫やで』
マネージャーの車の中で半分過呼吸になっているみっちーの背中をさする
過呼吸だけですめばいいんやけど、体の震えに情緒不安定になってる
みっちーは、ここ30分ずっとこの状態。
他のメンバーも時間が経つにつれて、どんどん体が不調になってくる
それは、みっちーを見ていると、今の状況の深刻さがより分かってくるからや。
理解していくにつれて、その恐怖に俺らも体が侵食されていく
それは、30分前、みっちーが話してくれた
"俺らの過去が残っていること"
聞いたときは、衝撃だった
リアルに息が止まった
何年も前の話やから、もう無いって思ってた
もう、終わったんやって
心のどこかでそう思ってた
あの記憶だけ隠して、なかったことのようにしてた
思い出したくあらへんのに、あの記憶がフラッシュバックバックする
苦しい
怖い
辛い
逃げたい
ごめん
許して
ピコン
スマホが振動する
鳴ったのは、LINEだった
マネから、今回の事件の状況報告がきていた
たぶん、上の人たちがそれぞれのマネに送ったのだろう
本当は、直接言うって指示されてるのだろうけど
この雰囲気だもんな
話しかけることできひんよな
今のマネは何も知らないし
やっぱりあいつらが関わってるんや....
嘘だと思いたかったことが紛れもない真実になろうとしている
その事が、どうしても受け入れがたかった
大ちゃん、ごめん
大ちゃんは、あのことに全く関係なかったのに
俺らの過去に巻き込んでごめん












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!