ー Heeseung side
気づけば俺は
捻挫した足などお構いなしに
真夏の体育倉庫へと向かったキムあなた __
俺の好きな人 、 を追いかけていた 。
別に仲がいいわけでもなく
傍から見たらただのクラスメイトの彼女だが
俺はいつの間にか 、
彼女のふとした時の表情や仕草に惹かれ
恋に落ちていた 。
今日は水泳の授業を見学していた彼女 。
明らかに体調が悪そうなのに
あの性格の悪いクソb .. 先生のせいで
暑い中体育倉庫へと一人で歩いていった 。
しばらくしても彼女は帰ってこず
何か嫌な予感がした俺は
先生にトイレと嘘をついて抜け出した 。
体育倉庫で彼女の姿を見つけ 、
俺が彼女の名を叫んだ瞬間
その場でしゃがみこんでいた彼女は
体の力が抜けたようにその場で倒れた 。
持ち上げてみると体は熱くて
恐らく熱中症が原因だと
嫌でも頭が働いてしまう 。
弱っている彼女を目の前に
どうにかして助けないと 、 という思いが
頭の中をぐるぐる駆け回り
気づけば俺は彼女を抱きかかえて
保健室へと走っていた 。
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学年末テスト捨てます ☆
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!