部活が終わり、俺はマネージャーとしていち早く片付けに取り掛かる
ふと小川さん達の方を向くと、4人で仲良さそうに話している所だった
今日のゲーム練習もかっこよかったなぁ、小川さん
俺の1個上の良くん
ルーティンみたいに俺を抱きしめてくる
汗かいてるからやめて欲しいけど、力が強すぎてほっとくしかない
気付けば小川さんと元稀さんが俺と良くんの所に来ていたみたいで、つい顔が赤くなる
てか、元稀さん爆弾発言やめてよ…??!
良くんに抱きしめられたまま、俺は小川さんにほっぺをむにっと引っ張られる
完全に馬鹿にしてる目なのは分かるけど、そんな事されたら俺死んじゃうよ…!!
あーもー、好きすぎる……俺今絶対顔赤いじゃん、
えあ、勘違いしちゃたじゃん…
てかこれ一緒に帰る流れだよね、嬉しすぎる
この際馬鹿にされてもいいや、早く片付け終わらせよっと
最近のテレビに話やらゲームの話やら、他愛のない話をしながら家まで向かう
ラッキーな事に、俺と小川さんは家が近くていっぱい話せるんだよね
びっくりしすぎて変な声出ちゃった
俺もちょっと思ってたけど、小川さんから言ってくれるとは思わなかった
うぅ、今俺どんだけ顔赤いんだろ…
小川さん_じゃなくて、智くんは気に入ったように笑ってみせた
何なんだよ、その見透かしたような目は…
ほんと、先輩ってずるい。
『智くん』って呼べるだけで、こんなに嬉しい気持ちになっちゃうなんて
俺ってホント単純だなぁ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。