主な登場人物
・松風天馬
・剣城京介
・神童拓人
・霧野蘭丸
霧野と神童がそれぞれ彼氏持ちです。
霧野×狩屋 神童×井吹
時間軸めっちゃくちゃだし剣城が遅すぎる問題はあんまし気にしないでください。
気にしたら負けです。はい。
目が合うたびに、胸が苦しくなる。
サッカーに対しての思いが熱くて、家族思いで。
俺に対して、優しい目を向けてくれるのが、本当に苦しい。
「どうした、天馬」
声をかけられて、思わず後ろに下がりそうになっちゃった。
「あっ、、、剣城?」
俺の顔を見るなり、剣城が考え事をしているような気がした。
「、、、お前、体調でも悪いのか?顔赤いぞ」
そう言って、剣城が俺の額に手を当ててきた。
もうこの時点でだいぶ限界だった。
「っおい、、、やっぱ熱でもあるんじゃ、、、」
そう言われた瞬間、俺は思わず剣城の手首を掴んでしまった。
それで、そのまま固まってしまった。
「天、、、馬?」
剣城が困惑している中、俺は頭の中でパニくっていた。
(ど、どど、どうしよう、、、!!つい掴んじゃった!!いやついってのもおかしいけど!!!)
ただどうしても、この手だけは離したくなかった。
ずっと固まっていると、剣城が手を払った。
「あっ、、、」
俺が思わず声を漏らすと、剣城は俺を見た。
「お前、何考えてたんだ」
「えっ!?いやぁ、、、別に、、、」
そう言ってグラウンドに向かおうとしたけど、剣城はそれを許さなかった。
「何考えてたか聞いてんだ。話せないようなことでも考えてたのかよ」
ちらっと顔を見ると、なんか少しニヤついていた。
多分、遊んでるんだと思う。
「、、、話せないことって、別にそんなんじゃ、ない」
「へぇ?まぁお前も男だしな。そういうの考えちまうんだろうなぁ」
ニヤけ顔でこっちを見つめていた。
「いやいや!!俺のことなんだと思ってるの!?」
「サッカーと欲しか脳にない馬鹿」
「ばっ!?つーるーぎー!!!」
俺は思わぬことを言われたのに怒って剣城を追いかけた。
剣城はすっごい笑ってた。今まで見たことないくらい腹を抱えて。
「、、、ずるいよ」
そうやって、何も隠さず濁さず、ちゃんと話せるの。
剣城が、羨ましい。
天馬が好きだ。
そう思ったのは、ホーリーロードが終わってすぐだった。
だが、いつまでたってもそのことを本人に言えないままだった。
自分のことを意気地なしと思いながら、また今日も練習に向かった。
そんなある日、天馬の様子が変だと思った。
いつもとは違って、俺のほうを少し見ている気がした。
そう思って、少しからかってみた。
その時見せてくれた顔が、すごくかわいくて。
頭から離れなかった。
「、、、なんだよ、あいつ」
頭を抱えていると、霧野先輩と神童先輩が近づいてきた。
「剣城?大丈夫か」
俺は二人に相談してみることにした。
「、、、先輩たちって、付き合ってる人、いるんですよね」
「「えっ」」
二人が固まった。確か、霧野先輩が狩屋と、神童先輩が井吹と付き合っているって聞いたことがあった。
「、、、好きな人が男って、どう思いますか」
俺は、意を決して先輩たちに聞いてみた。
少し間があったが、神童先輩が口を開いた。
「、、、俺は、いいと思うぞ。まぁ自分がそうだっていうのもあるけど、、、」
神童先輩に賛同するように、霧野先輩が続けた。
「抱えてたってしょうがないしな。悩んでるんだったら、当たって砕けろ精神で伝えるのもいいと思うぞ?」
「霧野も狩屋に言いに行くとき、俺に相談してきたよな」
「なっ!?それ今言うことじゃないだろ!!」
二人がそう言ってくれて、うれしかった。
俺の天馬への想いは、変じゃないって言ってくれる人はいる。
「、、、先輩、ありがとうございました」
そう言い、俺は立ち上がって部室を出た。
「剣城!」
出ようとしたとき、霧野先輩が呼んだ。
振り返ると、霧野先輩が笑って言ってくれた。
「頑張れよ!」
神童先輩も頷いてくれた。
「、、、ありがとうございます」
そう言って、部室を後にした。
前を見ると、グラウンドから戻ってきた天馬がいた。
「あ、剣城、、、」
まだ顔を赤くしていた天馬を気にせず、俺は天馬の元まで歩いた。
「天馬、言いたいことがある」
そう言うと、天馬が一層顔を赤くして、こっちを見ていた。
やっぱり、天馬のことを愛おしく思ってしまう。
天馬が、羨ましい。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。