あなたは歩きながら文ストのアニメを見ていた
つまらない人生の中で面白いと感じる稀なもの。それが文スト。
原作も外伝も、関連するものは全て買って、アニメも見てラジオも聴いて、我ながらオタクだなー…
そんなことを考えていると
誰かの声が聞こえた気がした。
イヤホンしてるのから、よく聞こえなかったけど、何かあったのかな
私はイヤホンを外した
そして横を見た瞬間、
体に衝撃が走った。
暴走トラックに轢かれたのだ。
しかし気づくころには、もうあなたの意識は遠ざかっていた…
目を覚ますとそこは、
どこかの川辺だった
これって
私は暴走トラックに轢かれて死んだ。…はず
でも生きてる…しかも、この川、どう見ても太宰さんが流れてた川だよな…
ってことは
びっくり、そんなこと実際に起きるんだ?転◯ラじゃん
まあ別に元の世界に未練はない
楽しいことはもうなかったし
好きな文ストの世界に来れたなら私は満足!
…なんて偉そうに言ってしまったけど、本当は少し、いやだいぶ嬉しい
だって推しに会えるから!
でも怖くもある
私は昔から嫌われがちだった
嫌な記憶が蘇って来て、私はぶんぶん首を振ってその記憶を頭から追い出した。
探偵社のみんなは優しい人ばかりだし。
敦くんに賢治くん、谷崎くんとナオミちゃんに与謝野さん。
社長、国木田さん、太宰さん、乱歩さんも、みんな、本当は優しい人ばかりだ。
そこで気づいた
転生したとはいえ、家族もいない、友達もいない、家もないこの状況じゃどうにもならない。
ましてや探偵社に入るなんて…
ダメダメじゃないかよ?
転生って面倒だなあ
近くに大きなキャリーバックとリュックが落ちていた。死んだ時に持っていた私の荷物だ。
転生したのに荷物を送ってくれるなんていい神様、
転生すると幻聴に悩まされるようになるのか…転生って面倒だなあ
文ストだからあるとは思っていたけど…異能…!すごい!なんだろう
空間を用意して、そこにキャリーバックを入れて、しまう…
フッ
キャリーバックが消えた。成功だ!
今度は空間に手を入れて取り出す…
取っ手が手に触れた
取り出す
空間を自分の周りに集める…こうかな?
バリアを張るって
えー…
川に手を突っ込むと、
消えていった…
確かに展開がジェット機レベルの速さで進んでるな
その時
ぐうううぅぅ〜
すごい音がした。こ、これは…
私はいきなりものすごい空腹感を覚えた
死にそうだ…本気で
なんだこれ1話の敦くん状態じゃん…
意識が朦朧として来た
なんだか文ストのみんなの声が聞こえるなあ…幻聴か
どうしてこんなにすぐ死ぬんだろう私
耐えきれずに私は倒れた。
意識が遠ざかる…











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!