第26話

知らない事
217
2018/03/28 20:22 更新
◌ *॰◌ *॰◌ *॰◌ *॰◌ *॰果実◌ *॰◌ *॰◌ *॰◌ *॰◌ *॰
お風呂に入りながらずっと考えていた。泊まりの事とかではなく…妹さんの事を考えていた。妹どころか、家族関係も…私理央くんの事なんにも知らないんだぁ……そう考えるともっと知りたいとも思うし…でも聞きすぎたら嫌がられるかな?なんて考えてしまう
理央
橋本さん…服置いとくね…
ドア越しなのになぜかドキリとしてしまった。それだけ意識しているという事だろうか…
理央
橋本さん…?
果実
あ…うん!ありがとー!
理央
のぼせちゃってない…?
果実
え……?
そういえば…長い事お風呂で考え込んでいた気がする……でもよく気づいたよね……?
果実
大丈夫だよ〜!でももうそろそろ上がるね
理央
分かった…
そう言って理央君が脱衣所から出ていった瞬間、すぐさまお風呂から出た。ホントにあのままいたらのぼせてた。危なかった…。
服を着替えて脱衣所から出ようとしたとき突如私の意識は絶たれてしまった。
果実
う…うーん……
しばらくして目を覚ますと窓から見える景色も私がいる部屋も真っ暗になっていた。いつもより町の明かりが綺麗に見える。私はベッドに横になっていて、理央君が運んでくれたんだろうそう考えながら耳を済ますと奥の部屋からフライパンで何かを焼く音が聞こえる。
お母さんに今日は泊まると言うのを忘れていて、何度も心配のメッセージが届いていた。どう返事しようか迷っていると理央君が真っ暗なこの部屋に入ってきた。
理央
あ…起きてたんだ…
果実
うん…ありがとう…
理央
はぁ…よかった…ホントにただのぼせただけで…
果実
え…?
理央
急に倒れるから…なんかあったのかと…
ベッドもたれて座り込む理央君を見て相当心配してくれたんだろうと思った。いつも憎まれ口ばっかりたたいてるけどこういう意外な優しい1面を見るとまた好きだと感じてしまう。
果実
心配してくれたの?
彼が素直にうんと答えるわけがないと分かっていても思わず聞いてみたくなった。
理央
当たり前でしょ…心配になるよ…
そう彼が返してくれたのは意外だった。そしてその言葉と同時にまた心臓がトクンと跳ねる音がした。
果実
あ…ねぇねぇ…!そういえば…
理央
何…?
果実
私、お風呂で理央君の事なんにも知らないなーって考えてたの
理央
え?もしかしてそれでのぼせたとか言わないよね?
果実
それでのぼせたの!
理央
いやいや……なんで…💧
果実
それでね…?もっともっと、理央君の事知りたいの!
理央
うん。それはいいけど君はホントに人の話を聞かない…
果実
まず、家族構成を教えて!
理央
えー…そこからぁ…?
と文句を言ってけどなんだかんだで教えてくれて、合間にコンビニへ行ったり晩御飯を食べたりしながらその夜が明けるまで話していた。

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