確かにーなんて言いながら兄さんのセンスに
染まったのかちゃっかり黒い服をカゴに入れてる
なんなんだこの子は
カゴに数枚のトレーナーとパンツ , 下着を入れて
レジに向かうユウシくん
その後ろをなんとなくレジまで着いていくと …
え , なんで万札持ってんの ?
えてかなんで , なんで6万もすんの?
ぽかんとしながらユウシくんの後ろを歩く
え , さっきおろしたのは10万 …… で
全部1000円札って言ってたよね … ?
でもなんで万札持ってるんだ …… ?
もしかして元から持ってた … ?
でもそしたらお金なんて下ろす必要 …………
… いや , ほんと何言ってんだ 自分 ………
ほんと ……
返ってくる答えはさっきと同じだろうに ………
" まあ本当は100万 "
その言葉に背筋が凍る
ひゃ … 100万 …… ?!
え … 嘘ついてた … ?! 100万 …… ?!
なんてヘラヘラ笑いながら言うユウシくん
え …… 100万なんて貯金あったの … ?
こんな居候生活してるのに … ?
いや , だってほんとにヒモ ………
いやまってヒモとまでは言ってない …… !
… なんて反論もする余裕すらなく
私の頭は真っ白なままだった
なんていう曖昧な答えをするユウシくん
いや … 真面目に言ってるんだけど
なんで100万も貯金ある人が居候生活なんて … ?
そう歩きながら弾んだ口調で言ったあと
ユウシくんはこちらを振り向いて言った
甘えたような口調
肯定はさせまいという言い方
ほんと ………
肯定なんかできるわけないのに ______













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!