部屋のドアがあき、ハンがフィリックスを
招き入れる。
その瞬間、パチっと電気がつき、部屋が照らされる。
「「「「ヨンボクハッピーバースデー!!!」」」」
一斉にクラッカーがなり、色とりどりのテープが
飛び出してきた。
キョロキョロと嬉しさと驚きが混じった顔で
フィリックスが辺りを見回す。
フィリックスがチャンビンに抱きついて、
嬉しそうにしている。
バン!と隣の部屋を開けて、みんなのもとに飛び出す。
バンチャンがケーキを乗せたカートを押し、
ハッピーバースデーを歌いながら出ていく。
私も遅れないように、ボガリで飛び出した。
とても嬉しそうなフィリックスの顔を見て、
こちらも嬉しくなる。
ほら!吹き消して!
メンバー達に言われ、フィリックスがろうそくを
吹き消していく。
拍手をし、みんな幸せそうだ。
バンチャンに手招きで呼ばれ、不思議に思いながら
近づいていく。
ずいっと、フィリックスの前にさしだされ、
目の前にフィリックスがいて、頭はパニックだ。
渡すプレゼントは今持ってないし、そこは打ち合わせで聞いてない。
私がアタフタしていると、その様子をにこにこして
フィリックスは見ている。
そして近づくと、
すると、ふっと、周囲が明るくなる。
ボガリの頭が取られたのだった。
慌てて被ろうとするが、着ぐるみの手が届かない。
泣きそうになりながら、慌てていると、
フィリックスが目の前に跪いて何か持っている。
開かれた小箱には、キラキラと輝く指輪が入っている。
そして、私が驚くより先に、メンバー達が
慌てている。
口々に驚きの言葉を発しているメンバー達を無視して、フィリックスは続ける。
真剣な瞳で、真っ直ぐに見てくるフィリックス。
私を好き?
あのフィリックスが?
ていうか結婚?
頭の中はパニックだったが...
その瞬間、フィリックスに抱きしめられる。
2人は笑いながら話しているが、
私の頭はパニックだ。
首から下がボガリのままアタフタしている私を、メンバー達が囲む。
そう言いながら、顔を近づけ、頬にキスをされる。
フィリックスの誕生日サプライズのはずが、
私への告白?だったなんて、まさか現実じゃないのでは、と考えてしまうが、
私を愛おしそうにみる、フィリックスの瞳が、
それが嘘ではないことを証明してくれる。
バンチャンの一声で、パーティーを仕切り直す。
隣には大好きな人が嬉しそうに笑って、
みんなからプレゼントをもらっている。
まさか自分にもこんな大きなプレゼントが
あるだなんて、思ってもみなかった。
私が、彼にとって大切な人であるのなら、
私は彼以上に彼を大切に、愛していくんだ。
最大級の愛を込めて
毎年あなたの誕生日を、1番近くでお祝いしていきたい。
あなたは私の、最愛の人。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。