小説更新時間: 2026/01/21 05:28
完結
こわれない距離

- ファンタジー
いもむしは、こうたんに向けて抱いている感情を、
「嫉妬」という言葉で自覚した瞬間から、それを醜いものだと自覚している。
だから責めない。縋らない。
何も言わず、何も求めず、ただ静かに距離を取ろうとする。
泣くのはいつも、こうたんの知らないところで。
自分の感情を、いちばん後ろに追いやる選択を続けてきた。
こうたんは誰にでも平等で。
それは事実で、嘘ではない。
だが同時に、いもむしがその平等さによってどんなふうに傷つき、どんなふうに追い詰められていくのかを、こうたんはすべて理解している。
自分の言葉や態度が、相手の感情をどう歪めるのかを知ったうえで、それを確かめるように、静かに興奮し、それでも優しさの形を変えようとはしない。
追い込んでいる自覚があっても、逃がす気はなかった。
――自分に向けられた感情を、手放すつもりがないからだ。
わどるどは、そのすべてを知っている。
いもむしの痛みも、こうたんの歪みも、どちらも見抜いている。
だから「ほどほどにしときなよ」と忠告する。
それは止め役としての言葉であり、同時に、いもむしがこれ以上傷つくのを見たくないという個人的な感情からくるものでもあった。
けれど、奪うことはできない。
踏み込めば壊れると知っているから、当事者になりきれない。
壊れない。
けれど、誰も救われない。
これは、
誰も間違ってはいないのに、誰も選ばれないまま続いていく、三人のこわれない距離の物語。
「嫉妬」という言葉で自覚した瞬間から、それを醜いものだと自覚している。
だから責めない。縋らない。
何も言わず、何も求めず、ただ静かに距離を取ろうとする。
泣くのはいつも、こうたんの知らないところで。
自分の感情を、いちばん後ろに追いやる選択を続けてきた。
こうたんは誰にでも平等で。
それは事実で、嘘ではない。
だが同時に、いもむしがその平等さによってどんなふうに傷つき、どんなふうに追い詰められていくのかを、こうたんはすべて理解している。
自分の言葉や態度が、相手の感情をどう歪めるのかを知ったうえで、それを確かめるように、静かに興奮し、それでも優しさの形を変えようとはしない。
追い込んでいる自覚があっても、逃がす気はなかった。
――自分に向けられた感情を、手放すつもりがないからだ。
わどるどは、そのすべてを知っている。
いもむしの痛みも、こうたんの歪みも、どちらも見抜いている。
だから「ほどほどにしときなよ」と忠告する。
それは止め役としての言葉であり、同時に、いもむしがこれ以上傷つくのを見たくないという個人的な感情からくるものでもあった。
けれど、奪うことはできない。
踏み込めば壊れると知っているから、当事者になりきれない。
壊れない。
けれど、誰も救われない。
これは、
誰も間違ってはいないのに、誰も選ばれないまま続いていく、三人のこわれない距離の物語。
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