前の話
一覧へ
次の話

第1話

1.旅の始まりには陽が落ち始める
1,522
2025/08/24 14:36 更新


 あなた、12歳、春——

 俺……自分が生まれてから35度目の旅に出ようと思った朝だった。その日の朝は少し肌寒く感じた。白い無垢の羽織を羽織って軽く準備する。

旅は基本的に歩いていくからお金は最低限、旅仲間の風花がいる町とその次の町までの往復分あればいい。その街でもし少しでも稼げたらまた次の街に行こう。半年後には家に帰ろう。3ヶ月—泊まる期間などを除いたら2ヶ月—で行ける範囲まで行ってみよう。

夜道には気をつけないと。三郎おじさんには夜には鬼が出ると言われてるから隠れて過ごせるところでも探さないと。鬼という存在を一度も見たことがないけれど。

そう考えながら風花に誕生日の贈り物としてもらったボストンバックに荷物を詰めていく。

竈門 炭治郎
あなた姉さん
あなた
ん、炭治郎
あなた
どうしたの?
竈門 炭治郎
まだ旅に出るの?
あなた
あ、うん…


 なんかすごく寂しそうなにおいがする……。炭治郎も禰󠄀豆子も母さんも父さんも好きだし同じくらい旅も好きだし……うーん。

竈門 炭治郎
そっかぁ
竈門 禰󠄀豆子
え!あなたお姉ちゃんまた行っちゃうの⁉︎
竈門 禰󠄀豆子
ねぇ帰ってくるのいつになるの?
あなた
半年後ぐらいかな
竈門 禰󠄀豆子
そっか……お土産楽しみにしてるね!


 ……かわいい。笑顔がとても可愛い。寂しそうなにおいと期待の匂い。そんなのお土産買わないわけにはいかないじゃん。買うよ何個でも。金平糖があったら買って行こう。あと良い梅と昆布も。あ、その分多めにお金を入れとこう。




あなた
行ってきます。
家族全員
いってらっしゃい!/いってらっしゃい






 旅を始めて、歩いて数日隣町に着いた。隣町に着くと街の人が風花は今定食屋にいると教えてくれた。そこに直行する。

あなた
こんにちはー!
定食屋さんのひと
あら、あなたちゃん、いらっしゃい
定食屋さんのひと
あの子ならあそこの席よ
あなた
ありがとうございます!!!
風花
あなた!!久しぶり〜!
風花
またあなたの好きな旅先行く?
あなた
そりゃもちろん!!!
風花
わかった!!!ご飯の後すぐ準備するね!!!


 〜ご飯後〜

 準備完了✨

あなた&旅仲間
いってきまーす!
町の人
いってらっしゃい、きをつけて








 町を出て数日、宿屋を道端で見つけたので入ろう、と思った。

あなた
待って、
風花
え?


 ガラリと引き戸を風花が開ける。もう遅い。

あなた
なんか……人じゃない匂いと鉄臭いような——ッ⁉︎
人とは違う何か
お゛やぁ……?客かぁ゛……?
風花
エッ……?
あなた
………‼︎
人とは違う何か
こり゛ゃあ、またうま゛そうだなぁ゛
風花
ヒッや、やめ——⁉︎
あなた
風花!


 グシャリと、肉の潰れる音がする。風花の頭が、潰されて、跡形もない。多分、瞬きする間に肉を吸収した。

 逃げないと、逃げないと。逃げないとダメだ。でも、足が怖気ついて中々動かない。どうしよう、どうしよう。いや、こいつを殺さないといけない。殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと。仇を自分の命をとるために。怖くて動けないのは無視しないと

 そう思っていると体が浮く。誰かが助けてくれたようだ。抱き抱えられているような。
水の呼吸 壱ノ型 水面斬り


 自分を抱き抱えた人は人の形した人じゃないものの首を刀で斬る。

 首を切る時どこからか水が流れてきたように感じた。水の呼吸って言ってたから水を想像したような技なのかな。

 次に人の形をした人じゃないものを見た時には体が灰になっていってると感じた。だんだん、体が消滅していっている。どうなっているんだその体は。

 そうなるともう友人の頭は帰ってことないのか。頭、頭だけが。体は残っている。まだ吸収されずに済んだ。済んだけれど、もうこの命は帰ってこないということになる。どうして。どうすれば。どうすれば、俺は、風花を助けることができたんだろう。


大丈夫か?


 そう言われると同時に体を地に下される。


あなた
大丈夫な訳、無い……
……だろうな。
あなた
どうすれば、風花を助けられたんだろう……グズッ
………
お前の友人を喰ったのは鬼と言われる存在だ、こいつ以外にも鬼はいる
いつから生息しているか詳しいことはわからないが鬼は人を喰って回復する
人を喰った分だけ強くなる
この鬼は2、30人程は喰らっていただろう


 三郎おじさんが言っていた鬼とはこいつだったか。

 鬼は何人もいる。

 鬼は人を喰らう存在だから夜は外に出ては行けないと言われていたのか。

あなた
2、30人も……
鬼は陽の光に弱い、だから陽が落ち夜に活動し、夜に人を喰らう
あなた
……他に弱点は?
太陽と日輪刀だけだ
太陽に晒されれば体は灼け死ぬ
日輪刀で首を切られれば先の鬼のように体が灰となり消失していく
鬼を滅したければ鬼殺隊に入るといいが、入るには最終選別を突破しないといけない
あなた
……


 今、自分の中で一つ道筋が見えた気がする。自分はこうしないと気が収まらないのだろうとわかるような、道筋。


あなた
その、最終選別ってどこでやるの
藤襲山だ
受けるなら育手を紹介するが……どうする?
あなた
受ける
あなた
受けて、絶対受かる
あなた
受かって、絶対同じような思いをする人を減らす。
……
わかった
狭霧山の麓に住んでいる鱗滝左近次という老人を訪ねろ、
冨岡 義勇
冨岡義勇に言われて来たと言え


 そう、冨岡 義勇という男が言い切るとすぐにどこかに行ってしまった。

 ほんとに一瞬でどこに行ったんだあの人……。

 狭霧山に行けば、いいのか。

 ………家族にはどう伝えようかな。手紙で伝えて、会った時に本格的に報告。

 今、この決心が揺らがない内に狭霧山に向かおう。

 



 長い、旅の始まりには陽が山に隠れ始め夜の景色が山から顔を出し始める。

 陽が上がり始めるのはいつになるだろうか。





 2059文字……このサイトだと長い方だ、スミマセン!(自分基準)

 これ以降は頑張って1000文字に収めようかと考えています。(考えているだけであっていつもの癖でこれくらい長くなるかもしれません……)

 こんな日本語がところどころ怪しい小説でも読んでいただけると嬉しいです……!

 最後にアンケートを置いて、ではまた次!

アンケート

1話1話の長さについて、これで
すごく長い
5%
長い
2%
少し長い
7%
普通
33%
少ない
53%
投票数: 403票



プリ小説オーディオドラマ