あなた、12歳、春——
俺……自分が生まれてから35度目の旅に出ようと思った朝だった。その日の朝は少し肌寒く感じた。白い無垢の羽織を羽織って軽く準備する。
旅は基本的に歩いていくからお金は最低限、旅仲間の風花がいる町とその次の町までの往復分あればいい。その街でもし少しでも稼げたらまた次の街に行こう。半年後には家に帰ろう。3ヶ月—泊まる期間などを除いたら2ヶ月—で行ける範囲まで行ってみよう。
夜道には気をつけないと。三郎おじさんには夜には鬼が出ると言われてるから隠れて過ごせるところでも探さないと。鬼という存在を一度も見たことがないけれど。
そう考えながら風花に誕生日の贈り物としてもらったボストンバックに荷物を詰めていく。
なんかすごく寂しそうなにおいがする……。炭治郎も禰󠄀豆子も母さんも父さんも好きだし同じくらい旅も好きだし……うーん。
……かわいい。笑顔がとても可愛い。寂しそうなにおいと期待の匂い。そんなのお土産買わないわけにはいかないじゃん。買うよ何個でも。金平糖があったら買って行こう。あと良い梅と昆布も。あ、その分多めにお金を入れとこう。
旅を始めて、歩いて数日隣町に着いた。隣町に着くと街の人が風花は今定食屋にいると教えてくれた。そこに直行する。
〜ご飯後〜
準備完了✨
町を出て数日、宿屋を道端で見つけたので入ろう、と思った。
ガラリと引き戸を風花が開ける。もう遅い。
グシャリと、肉の潰れる音がする。風花の頭が、潰されて、跡形もない。多分、瞬きする間に肉を吸収した。
逃げないと、逃げないと。逃げないとダメだ。でも、足が怖気ついて中々動かない。どうしよう、どうしよう。いや、こいつを殺さないといけない。殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと。仇を自分の命をとるために。怖くて動けないのは無視しないと
そう思っていると体が浮く。誰かが助けてくれたようだ。抱き抱えられているような。
自分を抱き抱えた人は人の形した人じゃないものの首を刀で斬る。
首を切る時どこからか水が流れてきたように感じた。水の呼吸って言ってたから水を想像したような技なのかな。
次に人の形をした人じゃないものを見た時には体が灰になっていってると感じた。だんだん、体が消滅していっている。どうなっているんだその体は。
そうなるともう友人の頭は帰ってことないのか。頭、頭だけが。体は残っている。まだ吸収されずに済んだ。済んだけれど、もうこの命は帰ってこないということになる。どうして。どうすれば。どうすれば、俺は、風花を助けることができたんだろう。
そう言われると同時に体を地に下される。
三郎おじさんが言っていた鬼とはこいつだったか。
鬼は何人もいる。
鬼は人を喰らう存在だから夜は外に出ては行けないと言われていたのか。
今、自分の中で一つ道筋が見えた気がする。自分はこうしないと気が収まらないのだろうとわかるような、道筋。
そう、冨岡 義勇という男が言い切るとすぐにどこかに行ってしまった。
ほんとに一瞬でどこに行ったんだあの人……。
狭霧山に行けば、いいのか。
………家族にはどう伝えようかな。手紙で伝えて、会った時に本格的に報告。
今、この決心が揺らがない内に狭霧山に向かおう。
長い、旅の始まりには陽が山に隠れ始め夜の景色が山から顔を出し始める。
陽が上がり始めるのはいつになるだろうか。
2059文字……このサイトだと長い方だ、スミマセン!(自分基準)
これ以降は頑張って1000文字に収めようかと考えています。(考えているだけであっていつもの癖でこれくらい長くなるかもしれません……)
こんな日本語がところどころ怪しい小説でも読んでいただけると嬉しいです……!
最後にアンケートを置いて、ではまた次!
アンケート
1話1話の長さについて、これで
すごく長い
5%
長い
2%
少し長い
7%
普通
33%
少ない
53%
投票数: 403票











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。