三井寿視点
馬鹿野郎…ってことは男だよな?
男に悩んでるってことか…?
俺の好きな人は一個下の顔が綺麗で少しヤンチャで可愛らしい女だ。
そいつとは俺がいろいろ悪やってた2年生の時に会った。
2年生三井
久しぶりに学校に来た俺は喧嘩をうられた宮城リョータを探しに1年生の廊下を歩いていた
そう思いながら、1年生の廊下を歩いていた時
そう言いながら俺の前を通っていく後輩女子。
名前も知らないし、なんなら初めてあったのに俺はそいつに心を奪われたんだと思う。
俺は中学校の頃はそれなりにモテたし、女子と付き合っていたこともある。
けどこの胸の鼓動がうるさくて奥の方がすごく気持ち悪くなることなんて初めてだった。
そこからだ。名前を知りたいと思ったし話したいと思った。
そこから1年ほどたって、今に至るわけだ。
今では、バスケ部に戻ったおかげで彩子と仲がいいあなたの下の名前とはたまにからかったり話したりすることも少なすぎるわけではなくて…。
ただ、これだけはずっとみてきたからわかる。
あいつが好きな人は多分俺じゃないバスケ部員だ。
俺はあいつを見てるのにあいつは違うプレイヤーを見てる。その先は、怖くてまだ見れていないけど。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!