それから───
私たち、少し大人になりました!
私は、高校卒業後、製パンの専門学校に進学。
パン屋のバイトも続けて、オーナーの元で修行中。
専門学校卒業後は社員として登用してもらった。
資格もたくさん取った。
崇裕先輩は大学で経営学を学んだ。
私がパン作りに専念して、お店を切り盛りするのは俺や…って。
そんな彼は、経営コンサルティングの会社に就職。
今でも貪欲に勉強してくれてる。
崇裕先輩が25才、私が23才。
私たちは今でもラブラブです。
崇裕先輩が大学を卒業して半年くらいで、同棲を始めた。
いつも一緒にいるけど、週に1、2回はデートするって決めた。
デートって言っても、散歩の時もあれば、ショッピングモールをブラブラするだけの時もある。
ただ、2人で外に出歩こう…ってこと。
でも、今日のデートは普通じゃない。
…と私は思っている。
崇裕先輩は詰めが甘い。
考えてることが筒抜けだったり…
領収書とか、引換のお客様控え、見えるところにおいてるし…
パン屋の前のカフェでいつも崇裕先輩を待つ。
今日も待ってたんだけど…
明らかに顔が強ばってる。
まぁ、今日何かが起きる。
今日が何の日かわかってるからこそわかる。
え、何の日かって…?
8年前、崇裕先輩の下駄箱に手紙を入れた日。
いや、違う人に入れたんだけど…
とにかく。
私たちの、スタートの日。
差し出された左手。
そっと右手を絡める。
…たぶん、行き先は桐山先輩のお店。
おしゃれな洋食のお店のシェフ。
何かサプライズするなら、きっと頼みやすいだろうし。
…ここまで読み通り。
この先は未知数。
お客様控えが2種類あったのは確か。
でも、見てはいけないと思って詳しくは知らない。
崇裕先輩がどんな事をするのか。
何を用意しているのか。
ドキドキしてきた。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。