第67話

epilogue
529
2025/09/08 09:00 更新
プロポーズから1年。

今日は今日で大事な日。

はまだ
あなた、順調?
あなた
うん、いい感じ。
彼と、私の、パン屋さん。

店名は"Gypsoジプソ"。

フランス語でカスミソウ。

ちなみに1号店Soleilソレイユはヒマワリだよ?

ずっとバイトしてたパン屋さんの2号店。

私はそこの店長さん。

崇裕先輩は、オーナーのお店と私のお店の経営戦略を立てるポジション。

だから、お店を行ったり来たり。

とにかく。

今日は私のパン屋さんの開店日。

従業員は紗菜ちゃんと紬。


紗菜ちゃんは私がパン屋やりたいって知って、隠れて勉強してくれてた。

店番も調理もできちゃう強い味方。


紬は中間先輩と結婚して仕事やめたけど、やっぱり仕事したい…って。

店番と経理をしてくれる。

小さいお店だけど、自分の店、持てた。
さな
あなた、食パン焼けたー。
あなた
はーい。
つむぎ
並べるの、これでええ?
あなた
うん、完璧。

夢が叶った日。

大好きな人と一緒にやるお店。

ちょっと想像と違う形になったけど。

でも、仲間に支えられて、お店を持てて、本当に幸せ。
はまだ
お店開ける前に少し休憩するで。
さな
え、いいの?
はまだ
大吾からの差し入れや。
つむぎ
わ、シュークリーム…!
さな
気が利くじゃん。
あなた
気遣わなくていいのに…
はまだ
これは、俺ー!
つむぎ
黒豆おかき…!しょっぱいのも大事!
はまだ
開店前の、軽い腹ごしらえや。
みんなでつまむお菓子。

なんか学生時代を思い出す。
さな
よくお菓子パーティーしたよね。
つむぎ
あなたはいつもこぼしてた。
あなた
そんなこと…あるけど…



なんていう雑談を少しして、開店準備に戻る。

もう少し惣菜パンの種類、増やしたいな。

…なんて考えながら、パンを並べていく
はまだ
あなた、あのさ…
あなた
ん?何?
はまだ
お店、軌道に乗ったら…
彼はわざと私の左耳に口を近づけた。
はまだ
……、……
あなた
…え?聞こえないよ?
はまだ
わざとや。
あなた
…ひどい。
はまだ
怒ってもかわええ。
あなた
もう、知らない。
はまだ
あなた、待って。
今度は右耳に近づいて、ささやいた。
はまだ
子ども、作ろ。
あなた
へっ…?
顔から火が吹きそうなくらい、恥ずかしい。

なんてタイミングで言うんだろう…
さな
イチャイチャすなー!
はまだ
ごめんなさーい。
謝りながらも私の頭をポンポンする。

そしてニコッと笑った。
はまだ
本気やで。俺らの子ども、きっとかわええよ?
あなた
…そやね。
はまだ
まずはこの店、成功させような?
あなた
うん。
はまだ
さぁ、時間や。
あなた
うん。

私たちのパン屋がオープンします───




fin.

プリ小説オーディオドラマ