奏 side
じゃあ早速連絡してみる!!なんて言った鳳さんはスマホを取りだしてメッセージを打ち始めた
鳳さんがスマホをタップする度にわたしの不安は少しずつ振り積もっていく
わたし 、まふゆたちとまた話すんだ
そう 、心が自覚していく
恐怖を覚えてしまって 、辞めた
決めたのはわたしなんだから
緊張した空気が張り詰めていた病室に 、ぴろんと軽快な音が鳴り響いた
通知を受け取った音だ
どく 、どくと心臓が脈打つ音が早くなっていく
鳳さんが 、真剣な表情になった
土曜日 ... 明後日の午前中 。
終わるといいな 、このギスギスした空気が
わたしはそれで 、それだけでいい
まふゆと話すのは怖いけれど
またあの時間に戻れるのなら 怖くない
大丈夫 、きっと分かってくれる
その願望が打ち砕かれるなんて 、思いもしなかったけれど



















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!