あぁ、今日でこのだいっ嫌いな世界から去ることができるんだ
怖くてしかたがない、でも、ここまで世界を恨んでいるんだ
とてつもないほどの嬉しさもある
白い意味のわからない服を着せられ水を掛けられた
冷たい、寒い、不愉快だ
『しょーがないなぁ~、時間になるまで待っててよ』
僕以外に今の声は聞こえていないようだった
窮地に立たされ狂ってしまったのか
それとも本当に僕だけにしか聞こえない"何か"だったのか
わからないが、少しほんの少しだけ安心できた
信用できるような根拠なんかなかったのに何故なんだろうか
恐怖で声がでなかった、それでも喉から振り絞って声を出した
自分がよくわからない化け物に骨の髄まで貪られる姿が想像できてしまったから
やがて村の人々は消えた
だが、みんなが想像するような消えたではなかった
目の前が真っ赤に染まる
血の海ができて、肉片が辺りに散らばっている
状況が掴めなくて困惑するが目の前のものをみて
腹の底から何かが込み上げてくる
恐怖で目を閉じたときにどこからか声が聞こえた
綺麗な声だ、女よりの男って感じの声だ
また、目を開いた、、、
そこにいたのは、狐の尻尾と耳の生えた身長の高い一人の
、、、男?だった、わからない中性的だ
僕の方へと振り向かず地面に散乱した肉片や血の海を見ながら聞いてくる
供え子はまだ分かった、だとしても助けを求めた?いつだ、、、?
この人とは面識がないし話したのも初めてのはずだ
あまりにも信じがたい話だった
確かに神様に助けを求めたのは事実だ
つまり、この人物が言いたいことは
自分はこの村の神様である"稲荷神"だと言いたいのだ
僕に近づき、ひょいっと持ち上げた
米俵でも運ぶように肩へと担ぎ上げた
次の瞬間男は動き出した
走っているのか、とても早い風が顔に直撃してくる
だが、ジェットコースターに乗っているような気分に陥った
びっくりして目を閉じた
少ししたら落ち着いたため恐る恐る目を開けた
そこに広がっていたのは、、、
オシャレでとても広いお屋敷だった












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。