よつばの叫び声があたり一面に大きく響き渡った
まぁ、それも当然と言って良いだろう
いきなり連れて行かれ、見たこともないほど綺麗なお屋敷が目の前にあるのだから
まじまじと見つめてしまう。
綺麗に整えられた木々、美しく太陽の方を向いて咲く花、生き生きとした芝生
ここまで綺麗なとこを見たことが無く信じられなかった
さっきのとは、目の前が真っ赤に染まったあれのことだろう
帰る場所がない、それはみんな死んだから
跡形もなくひねり潰されたように死んでしまった
思い出した瞬間、腹の底からまた何かがせり上がってくる
赤色、血生臭さ、飛び散った肉片、すべてが完璧に覚えていた
とてつもないほどにグロいあの惨状を、、、
この人は僕の言葉は無視して、体を抱きかかえる
軽々と持ち上げ屋敷の中へと運んでいく
屋敷の中に入ると何人もの人物がいた。全員正装で、きっちりと服を着こなしている
この人はそのうちの一人女の人へと近づいていった
はっきり威嚇、嫌味、嫌悪を混ぜて発言したが口を塞がれ女の人へと受け渡された
ジタバタ暴れたいが先ほど村の奴らにかけられた水のせいで体が凍えている
冷え症、低体温症だろうか、何にせよ体力がないことに変わりはない
思うがまま、どこかへと運ばれていく
短く言葉を切り、腕を組みそっぽ向く
立って居るのも正直しんどかったがプライド、いや、警戒心が勝った
使用人の女は村の奴らに着せられた白装束へと手を伸ばした
正直こんな物は着ていたくなかったため、素直に受け入れてしまった
流されるままに通された。そこに広がるのは大きな大浴場だった
風呂からあがると洋服が用意されていたがどれもキラキラな女の子物の服
フリルやリボンのついた服ばかりだった
そう言ったものの、タオル一枚で当たりをうろつくわけにも行かない
地べたに座り込み言葉と態度でしっかりと拒絶する
さすがにこれはプライドに反するため言うことは聞けない
りするとはおそらくさっき僕を連れ去った人のことだろう
りするの目的がわからない。一体どうして連れ去ったのか、どうして村の人たちを殺したのか
全部が全部わからない、わからないことだらけだ
そうこう考えているうちに使用人の女が帰ってきた
手には先ほど希望した洋服たちがあった












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!