あれから 俺は
眠っていたらしい
樹木 の 葉から見える 青空
ただ ひたすらに
眩しい
俺らを
照らしているような
、 なんて 呑気なヤツ 、
両親 の 死体 と 死 を探る為 、
前を 向かへんと 、 か
俺 に そんな勇気 がある 、 かな
、 勇気 、 なんて
目に見えへんよな
ここの都市の川 は
キラキラ と 輝いている
黄の城 は
その 川に 覆われている
川の中から
一つの 日記 を見つけた
水に入っていたからか
紙はふにゃふにゃで
文字が読めない 。
一番最後のページには
8/31
と 書かれていて
黒く 塗り潰されていた
俺はその 日記 を
ポケットに入れて 散策を再開した
青の城 もそうだった
紫の城 も 、
ただ 紫の城は 酷く古く
窓から入れた 。
青の城 と 黄の城 は
綺麗 で 禍々しい雰囲気は無かった
どうやら 黄の城 には薔薇が多くあるらしい
棘 が刺さっても
血は出ないらしい 。
薔薇の棘くらいで
血なんて 出るものじゃないのかな
ポタポタと降る雨
なのに 空は快晴
、 妙に 胸騒ぎがする
あれから1時間程
雨は弱まるどころではない
寧ろ 、 更に強くなっている
そこから数分 。
黄の城 から 大きな物音がした
、 あの 胸騒ぎ 。
、 、 、
、 まさか、 な
あれから数時間 。
ザーザー降りだった 雨は
徐々に収まっていった
淳太 の 頭痛も治まってきた
上を見上げれば
快晴の青空 に 虹の架け橋が掛かっていた
綺麗で
、 儚い程綺麗で
すぐ 壊れてしまいそうだった 。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!