虎田家前
パトカーの扉を開け、長野の景色を見る。
はは、態々由依ちゃんのところだけ強調してらぁ…
いや、うーん。
本当なら、この暖房の効いたパトカーから出たくないんだけどなぁ________
そう言いながら、駆け足で虎田家の方へ走っていく
こう云う、家と家同士に因縁がある家の事件って大体は両家の私情が混ざってるから面倒なんだよなぁ…。
だから来たくなかったのにさぁ、
ま、来たからには由依ちゃんの聞き込みをさっさと終わらせてサボるとしますか〜。
虎田家内
虎田家に入るや否や、繁次という男がスコップ片手に家から出ようとしているのを捕まえて尋問をする。
敢助くんが不自由な足を精一杯動かしながら、雨谷の方へと向かう。
杖をついているくせに案外足が速いため、駆け足で彼を追いかける。
『じゃあね〜』といいながら彼を追いかける。
馬小屋
3回ノックをしてから、馬小屋の扉を開ける。
目を見開き、まるであり得ないものを見たかのような顔を敢助くんに向ける由依ちゃん。
少し寂しそうな目をした後、その表情を言葉で隠すかのように続ける。
____なんだこの空気。
いや、分かるよ?
由依ちゃんにとっては死んだと思ってた片思い相手と嫁入り後に再会するっていう気まずさがあって。
敢助くんにとっては自分が寝ていた間に嫁入りしていた片思い相手と再会して、改めて現実を見たっていう絶望に近い諦めが襲ってきてるんだよね。
今の由依ちゃんに
「奥さん」呼びはキツイだろうなぁ…












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。