第66話

66.
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2023/10/20 14:28 更新
ナミ
こうしてやる!
ルフィ
やめろ!!俺は泳げないんだ!
欲しけりゃ、もっかい取ってこいよ!!
ナミ
んな事できるか!!
次やったら殺すわよ!!
ゾロ
だっはははははははは…!!
ナミは苛立ちを発散させるためにルフィの身体を海へ落とそうと、強く押した。

当然、ルフィは慌てて抵抗する。

痛みが消えたわけではないだろうが、ゾロはそんな二人の様子に傷の痛みも忘れて高笑いした。
シャル
ララ
ララ
ララ
ん?
なに?
シャル
お前、力使っただろう
ララ
ララ
ルフィとナミが騒がしくしている間、シャルがララに声をかけた。

彼女が表情を歪めて声を漏らす。

何もシャルが言わないのでララは宝珠の力を使ったことがバレていないと思っていた。

眠たそうにしている彼女を見て察したのだろう。
シャル
無闇に使うなと言っただろう
ララ
ララ
だって……しょうがないじゃん。
シュシュのお店の火消さなきゃだったし…
シャル
他にも方法はあるだろう
ララ
ララ
それは……そうだけど…
ララは口篭った。

二十歳を過ぎた女性がこの小さな黒猫に怒られている。

異様な光景だ。
ルフィ
なんだ?力って
ララ
ララ
前に話したでしょ?この宝珠を探してるって
ルフィ
ああ。聞いたな
ララ
ララ
この宝珠に強大な力が込められてるの
ルフィ
強大?
ララ
ララ
まあ簡単に言うと…
ララ
ララ
——水龍!
ララがそう言った途端、海は大きく揺れた。

風もなく、下から突き上げるような揺れだった。

嵐とかそういう類ではないことは、ルフィ達にもすぐわかった。


——ザバーン!——

大きな水飛沫を上げてその揺れの源は勢いよく四人の前に姿を現す。

青く透き通った神話でしか見聞きした事ない大きな龍が。
ルフィ
……!
ナミ
なっ……!
ゾロ
………!
あんぐりと口を開けて絶句する三人。

それはそうだろう。

龍など神話の世界の生き物だ。

誰も実在するものとは思うはずがない。
ルフィ
か…
ルフィ
かっこいい——!!
ララ
ララ
久しぶり。水龍
ララ
ララ
元気だった?
水龍
ナニヨウダ。ミコ
ララ
ララ
あ…別に用はないんだけどね。
ただ元気かなぁって…
水龍
モンダイナイ
ララ
ララ
そっか…。
………あの…
水龍

ナンダ
ララ
ララ
ううん。なんでもない。
ありがとう
水龍
……アンズルナ。アヤツノフネナラモンダイナイ
ララ
ララ
ララ
ララ
そっか……よかった
彼奴の船というのは白ひげの船、モビー・ディック号のことを言っているのだろう。

自分が去った後も家族が安全に暮らしているのか、ララは少し心配だった。

彼等が強いことはよく知っている。

心配する必要など本来はないはずだ。

だが、それでも心配なのだろう。

大好きな人たちが暮らす船なのだから。

水龍が去り際に放ったその言葉はララを安心させた。
ナミ
ちょっと!説明しなさいよ!!
なんなのあれ!?
ナミ
ドラゴンよ!ドラゴン!!
ルフィ
カッコイイよなァ、ドラゴン
ナミ
うるさい!!
水龍が去ると、絶句していたナミがようやく口を開いた。

興奮気味にララへと問い詰めるが、暢気なルフィの声がそれを遮断する。

ナミの拳が彼の頭に強く当たるが、ゴムに打撃は効かない。

平然とした顔がさらに彼女を苛立たせる。

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