第3話

耳を塞ぎたくなるなら
223
2024/08/07 08:22 更新
退院後、初めての学校だ。

俺は会う人会う人に「大丈夫か?」と聞かれ、心配してくれて嬉しい気持ちとは裏腹に、だんだん腹が立ってくる。
植田圭輔
植田圭輔
(こんくらい大丈夫っつーの!)
入院はしたし、サッカーができなくなる程の怪我ではあったが、たいして痛くはなかった。
植田圭輔
植田圭輔
(まぁ…相手プレイヤーとの接触後、俺ちょっと意識飛んでたしな、、)
昼休みになり、暖かい日差しが差し込む教室で、俺は机に突っ伏して考えていた。
植田圭輔
植田圭輔
(俺、サッカー部やめるべきなんかなぁ、、)
すると、俺を呼ぶ声が聞こえる。

声がした方を向くと、

サッカー部の、黒羽麻璃央、荒牧慶彦、鈴木拡樹、だ。
植田圭輔
植田圭輔
(なんだお前らか)
黒羽麻璃央
黒羽麻璃央
圭輔サッカー部やめちゃうの?
植田圭輔
植田圭輔
ん~……
俺は机に突っ伏したまま、適当に返事をした。
荒牧慶彦
荒牧慶彦
僕やめてほしくないよ
植田圭輔
植田圭輔
(俺だってほんとはやめたくない。)
植田圭輔
植田圭輔
(でも、できないもんはしょーがねーだろ)
鈴木拡樹
鈴木拡樹
マネージャーやればよくね?
黒羽麻璃央
黒羽麻璃央
それがいいよ!
別にサッカー部をやめなくたって~、
俺は麻璃央の声を最後まで聞かずに言った。
植田圭輔
植田圭輔
いっやだよ!あんなポカリぶっかけてくるような奴と一緒にやるもんか!
鈴木拡樹
鈴木拡樹
あん時おもろかったよなぁww圭輔だけ頭からポカリ被っててwww服びしょびしょだったもんww
荒牧慶彦
荒牧慶彦
そのおかげで僕らあんまり濡れずに済んだよね笑
黒羽麻璃央
黒羽麻璃央
まぁ、もう~少し、圭輔の身長があれば?僕らの顔にもかからずに済んだのにね~?笑
植田圭輔
植田圭輔
ふざけんな。俺だけかかってたまるか
そこでふと思う。あれ?
植田圭輔
植田圭輔
…てか、つばさは?
鈴木拡樹
鈴木拡樹
あーーー女子にでも捕まってるんじゃない?笑
植田圭輔
植田圭輔
あーーなる、ほど、
この学校のサッカー部はみんな顔がいい。
話しかけられた女子は他の女子から羨ましがられる。
歩いてるだけでギャーギャー言われて学校のスターだ。
植田圭輔
植田圭輔
ま、俺を除いてだけど(独り言)
俺がいなくたってサッカー部はこれからもちゃんと機能していくんだろう。
植田圭輔
植田圭輔
(それなら俺、いなくてもいいか、、)

俺はゆっくり窓の外へ目をやった。

プリ小説オーディオドラマ