〜2日、金曜日、教室〜
私が叶恋のことを『好き』ということを叶恋には気づいてもらいたい。けど、全く気づいてもらえない。
柊さんのことが好きって言ってたから、一応応援とかはしてるけど正直柊さんが羨ましい。
中学生の頃も同じ学校で仲がよかった私より、高校に入ってクラスメイトになった柊さんを叶恋は好きになったんだから。
……叶恋ってほんと、鈍感なんだよなぁ。
鈍感なとこも可愛いけど、そろそろ気づいて欲しい。
〜帰宅中〜
独りで寂しく呟く。「叶恋と柊さんが付き合えるようにしたい」という想いよりも、「叶恋と付き合いたい」という想いの方が勝って自分でその考えを心の中で少し否定しながら。
叶恋のことを考えていると、家に着いた。自分の部屋で1回LINEで言ってみよう。
〜葵の部屋〜
__えっ?
叶恋、恋愛対象として好きって意味だよ?
ほんっと、叶恋はどこまで鈍感なんだ……。
私は自分の部屋で独りで呟いた。


















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!