聞こえちゃった
まゆの…
願い事…とでもいうのかな
幸せかぁ、
そんなの考えたこともなかった。
私はただ、ただただ、
今は一秒でも時間がたつと過去になる
その分、進みが早いように感じる
過去、その言葉が出てきたときにふと思い出した。
私はあの日、まゆに止められてなければ…
今いる場所は、昔、私が自殺しようとした場所
自殺しようとしているとこを、優が見つけてくれた
あの時死んでたら、
そんな、単純な考えをつらつらとただ並べてゆく
過去のことなんて…今考えても意味などはないのに。
勝手に考えてしまう。
不意に、まゆの服をキュッ、っと掴んでしまった。
不安げなまゆの声が頭上に響く。
もう少しだけ…
この暖かさのなかにいたいな。
ねぇ、知ってる?
人の幸せって誰かの不幸なんだよ。
そんなの、しらないか。
そうだよね。知らない方が得なこともあるよね。
つまりはね。
私が不幸になると誰かが幸せになれるんだよ。
心の傷口に絆創膏は似合わない。














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。