第22話

《 21🍀 》
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2026/02/27 15:04 更新
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 文化祭の買い出しから約数時間


 家に帰り、ご飯や風呂などを早く済ませた僕は…

 
 恵比寿 夷三郎
……あと二時間…あと二時間で明日香さんと通話が出来る…


 スマホを両手で持ちながら


 僕は明日香さんの連絡先を開いて待っていた。

 
 恵比寿 夷三郎
ん"ーもう!早く通話したいなって思ってたらこんなに時間余っちゃったし…
 恵比寿 夷三郎
どうしよう、何しようかな…


 といってもすることは何もないし……


 うーん、と頭を悩ませていると外の月に目が行った


 満月だ。とても綺麗。



 ……明日香さんは月から来たのかな。兎だし。


 まあそんなワケないか。


 でも月から来たって言えばかぐや姫だよね

 
 恵比寿 夷三郎
かぐや姫は平安時代のお話で日本最古の作り物語…
 恵比寿 夷三郎
確か作者も不明なんだっけ


 『作り物語』ってのも嘘だったりして。


 でも平安時代には安倍晴明や蘆屋道満がいたし…


 ありえなくはない、のかな?

 
 恵比寿 夷三郎
( でもそうなると明日香さんは何歳なんだって話だよね )


 別に何歳でもいいんだけどさ。


 どんな年齢だとしても好きなのは変わらないんだし



 ────プルルルルルルッ!


 急に電話がかかってきた。

 
 恵比寿 夷三郎
え"っ、なっ…え、ぁあ、明日香さんっ!?明日香さんからだ!!


 相手は明日香さんだった。


 もしかして、と時間を見てみるがまだ9時30分。


 不思議に思うのが1割、嬉しいのが9割。

 
 恵比寿 夷三郎
もっ…もしもし…!
 
明日香 あなた
《 あ、えっと……ごめんなさい。通話するまで二時間もまだあるのに 》


 初めに明日香さんが言ったのは謝罪だった

 
 恵比寿 夷三郎
確かにビックリしたけど全然暇だったし大丈夫だよ(笑)
 恵比寿 夷三郎
明日香さんは何してたの?


 ん"ん"ん"ん"…やっぱり明日香さんは良い子……


 別に僕は良い子が好きってわけではない


 明日香さんの心からの表情がすごく好きなんだ。

 
明日香 あなた
ご飯食べてお風呂入って…今はベランダにいます。
明日香 あなた
今日は満月が綺麗ですから。
 
 恵比寿 夷三郎
僕も今見てるよ、満月。
 恵比寿 夷三郎
違うところでも同じものを見れるなんてなんかロマンチックだね。(笑)


 こういうの、めちゃくちゃ嬉しい。

 
明日香 あなた
《 ふふ、ですね。(笑)
 
 恵比寿 夷三郎
!…明日香さん、笑った?


 通話越しから聞こえてくる笑い声。


 それはまさに明日香さんのものだった


 …あっ、本人に言っちゃった。

 
明日香 あなた
《 私も感情はあるのでそりゃ笑いますよ、センセと話してると楽しいし 》
 
 恵比寿 夷三郎
…ありがとう。


 僕と話してると楽しい、そう言った。


 僕も明日香さんと話すのは楽しい。

 
 恵比寿 夷三郎
…ん?でも他の先生達、明日香さんの笑った顔見たことないって…
 
明日香 あなた
《 えっ……笑って…なかったんですかね、私。 》


 明日香さんは自分でも気がついてないようだった


 やっぱり、僕だけに見せてくれたんだ。

 
 恵比寿 夷三郎
え、いや、うーん…僕は見たことあるからなんとも言えないけど…
 恵比寿 夷三郎
皆言ってるし、そうなんじゃない?


 僕だけに、皆には見せていない。


 この事実だけでもう後500年は生きれそう(

 
明日香 あなた
《 成る程…完全に無意識でした 》
 
 恵比寿 夷三郎
……まあでも、別に無理に意識しなくてもいいんじゃない?
 恵比寿 夷三郎
笑っても笑わなくても明日香さんが少しでも楽しいって思えばさ。
 
明日香 あなた
《 そういうもんなんですかね 》
 
 恵比寿 夷三郎
そういうもんでしょ


 好きな人が楽しいって思える世界なら


 僕はどこへだって行きたいし一緒にいたい。



 でも隣は僕だけがいいっていうのは我儘なのかな。



 『明日香さんが幸せになるのを見てるだけ』


 ってのは嫌だ。


 僕が明日香さんを幸せにしたい。

 

 そんなことを考えていると


 明日香さんが僕にとある質問をした。

 
明日香 あなた
《 そういえば佐野君と恵比寿センセーって“兄弟”なんですか? 》
 恵比寿 夷三郎
 

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