一ノ瀨視点
おれは目の前にいる看板を見た。
看板には【2人が毒を飲まないと出られない部屋】。
また……毒かよ……!
あのミルクティーを飲んだ時の焼け付くような痛さを思い出す。
そして2人の後輩を見た。2人は絶望していて……
おれは無理に笑顔を作っていった。
怖い、怖くて仕方ない。死ぬのが。
でも、これ以上……誰かを失いたくない。
2人で毒の瓶をとる。
……今、そっち行くよ。みんな
2人で毒を一緒に飲む。
次の瞬間、血が口から溢れ、俺と、かいとは地面に倒れた。
そう言い、しずかは走り去って言った。
残されたのはおれと海音。
視界もぼやけ、どんどん意識は遠のく。
ああ、これが「死」なのか。
その言葉を最期におれの意識は途絶え、そのまま死んだ。
勝者:音無 静香
ジジッ──────














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!