#荼毘 side
自分の足元に転がる死体から目を逸らし、電話をとる。
────────── ヴィラン連合のアジトへ。
*
#あなたside
インターン最終日。今日で九州とはお別れ。
3人で朝ごはんを食べながら、会話をする。
オールフォーワンみたいな阿呆もいないし…。
ヒミちゃんやトーヤ。何してるかな。
突然耳に入ってきたそのニュース。
月水、夫妻?
______月水。幼少期、ずっとそう呼ばれてきた。
"貴方、月水さんの…… "
"さっすが月水さん家の子ね!"
"月水の人間なんだから……"
生まれてからずっと、私を苦しめてきたアイツらが。
憎くて堪らなくて、大嫌いで、それでも自分の手では殺せなかったアイツらが。
…… 犯人はきっと、あのふたりだろう。
痕跡も無くそこそこ個性も強い私の両親を殺せる人は、なかなか居ない。
もう一度、テレビに視線を送る。
その時には既に、次のニュースが映っていた。
ヒミちゃん、トーヤ……。
こういう時だけ協力するんだから…。
心が軽い。
もう、アイツらは生きてないんだ。
もう、アイツらに縛られなくていいんだ。
ヒミちゃんとトーヤに手を汚させたこと。
それは本当に、どうしようもなく、憤ろしいけど。
ふたりが 殺してくれてよかった、なんて、思っている自分がいる。
自分じゃ怖くて出来ないから。
数少ない大切な人達に汚いことばかりやらせて、巻き込んで。
__________ ほんっと、最低だね。
*
つーーーーいに入っちゃいました!!!
次回期末テスト編はいりま!!!
林間学校かくのめちゃくちゃたのしみ
今日も観覧ありがとうございました〜!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!