第37話

#本心
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2026/01/14 10:56 更新
〈あなたの下の名前視点〉
絵名も無事に見つかった!

草薙ちゃんや鳳ちゃんとも出会えた!

人もだんだん減ってきて移動がしやすくなった!

絵もはっきり見えるようになった!

みんなで雑談しながら楽しく回れた!



…のところはいいのだが。



〈美術館 屋上にて〉
寧々
寧々
…えっ…と、ね
あなた
うん、?











どうも。何度目の自己紹介でしょうか。

ぴちぴち兄嫌われJK、神代あなたの下の名前です。

美術館に来ています。クラスメイトと会いました。

一緒に回れて嬉しいです。でも家出したから罪悪感もあります。

今、草薙ちゃんが私に何か大切なことを伝えようとしています。

美術館の屋上にいます。寒いです。

現場からは以上です。
あなた
(あれ、告白?もしかして)
あなた
(あらやだモテ期きちゃった)
あなた
(って、ダメダメダメ!!真剣に伝えようとしてくれてるんだから、こっちも真剣に受け止めないと)
にしても、そんなに深刻なことか?

草薙ちゃんがこんなにも言うのを躊躇っているのは初めて。

…恋愛相談?人生相談??

……どちらにしろ、私が解決できる範囲だといいんだけど…


と思っていると、深呼吸をした後にようやく草薙ちゃんが言葉を発した。
寧々
寧々
その、類、とはどう、?









あー。そーゆーパターンか。

草薙ちゃんにとっては他人事なのに、こんなに配慮して言ってくれるとは。

優しいなあ。


それに比べて私は…






あ、今はこの話題じゃないね。

えーっと、何かいい言い訳は…
レン
おい、神代あなたの下の名前
あなた
!?!?!?
レン
言い訳を考えるな。本心を言え
レン…?なんで??

スマホからわずかに光が漏れている。

なるほど、スマホから話しかけてくれてるんだ。


でも、なんでこんなタイミングに…

草薙ちゃんにバレたら、どう説明すればいいのかわからないじゃん。
レン
お前はそうやって言い訳を言って、楽しいのか?
レン
違うだろ、お前は本心を言いたいんだろ?
レン
本心に気づいて欲しいくせに、本心を隠して言い訳を考える。矛盾にも程があるぞ
レン
こいつには本心を言っても大丈夫だ。絶対に拒まない。だから、
レン
たまには、他の人に本心を打ち明けろ





あなた
…っ!
寧々
寧々
…え?今、何か声が…
あなた
え?…いやぁ、私には何にも聞こえなかったよ?
寧々
寧々
?…気のせいか…
あなた
あ、ごめんね。なんか、考え込んじゃって。まさか、草薙ちゃんがこんなことを聞いてくるなんて思ってなかった笑
寧々
寧々
いやいや、こちらこそ急に聞いてごめんね、!答えられる範囲でいいから
あなた
ふふ、優しいなあ、草薙ちゃんは













あなた
____うん、せっかくだし、草薙ちゃんには打ち明けようかなあ
寧々
寧々
!!
あなた
…立ち話、疲れるでしょ?あそこのベンチで話さない?
寧々
寧々
もちろん、!
寧々
寧々
あ、えむや東雲さんには「遅くなる」って連絡入れとくね
あなた
うん、ありがとう!










〈ベンチにて〉

誰もいない。ていうか人が来る気配もない。私と草薙ちゃん、ふたりだけ。

…話すのはまだ躊躇いがあるけど、

本心を打ち明けるチャンスだ。




私は呼吸を一つ行ってから、淡々と話し始めた。

できるだけ、表情を読まれないように。棒読みで。




あなた
ま、結論から言うと全然良くないね
寧々
寧々
…っ
あなた
…草薙ちゃん、もしかして、兄さんからなんか聞いた?
寧々
寧々
……
あなた
あ、いやいやいや!別に責めようとしてないよ!?ただ、どこまで知ってるのか知りたくて
あなた
言ってくれたらどこから話すかわかりやすいからさ
あなた
…大丈夫、ちゃんと洗いざらい話す気だから
寧々
寧々
…っ、あの、
寧々
寧々
神代さんが、家出していることは、知ってる
あなた
…あー、そこ?
あなた
なるほどねぇ…
まさか、兄さんがそんなことを草薙ちゃんに話していたとは…

草薙ちゃん、迷惑かけてごめんね…

にしても、なんで私が家出したのかという理由はわかってるんかな。
あなた
ちなみに、なんで家出しようとしたか、わかる?
寧々
寧々
それは…わからないかも
あなた
(…流石に兄さんも、そこまでは話してないか。てか、兄さん、なんで私が家出したのかわかってるのかな)
あなた
そっか
あなた
まあ、ゆっくり話すから。聞いてくれる?最後まで
寧々
寧々
もちろん。話してくれるだけでも嬉しいから
そして、私は今まで心に溜めていた本音を、全て草薙ちゃんに打ち明けた。

草薙ちゃんは悲しそうな顔で聞いていた。私が話している中、「辛かったね」や「大変だったね」などの一言も発さずに、ただ黙々と私の話を聞いていた。





…話し終えても、草薙ちゃんはしばらく反応しなかった。

まあ…こんなに情報が多かったらね。

流石に、考える時間は必要か。

















あなた
…ふふ、呆れちゃった?
あなた
こんな理由で家出するなんてって
寧々
寧々
そんなことない!!!
あなた
わお
寧々
寧々
あっ、ご、ごめん…
寧々
寧々
でも、本当にそんなことない…
寧々
寧々
神代さんは、よく頑張った
寧々
寧々
…っ、ごめん。こう言う時、なんで声をかけたらいいのかわからないの
あなた
いやいやいや、話を聞いてくれただけでも十分嬉しいよ
あなた
ありがとね、寧々・・ちゃん
寧々
寧々
!!…
あなた
心が少し軽くなったよ
あなた
まあ、私も兄さんと仲直りはしたいんだけどね
あなた
あの様子じゃ、無理かなあ…
でも、今回の家出は完全に私が悪い。

家族の気持ちも知らないで家を飛び出し、東雲家のみんなにも迷惑をかけちゃったから。

さらには草薙ちゃんにまで…



あなた
(今からでも、戻れるのかな)
あの幸せな日々に。















…って
あなた
待って、草薙ちゃん今何時??何分経った??
寧々
寧々
えっ、ちょっと待って…
寧々
寧々
…1時間ちょいは経ってるね
あなた
え、鳳ちゃんと絵名は大丈夫なの!?!?
寧々
寧々










あなた
い、急いで戻ろ、!?
寧々
寧々
うん…!!
タッタッタッ…












〈しばらくして〉
〈美術館 ガーデンにて〉





あなた
絵名ぁー!!!鳳ちゃぁーん!!!
えむ
えむ
わわっ!あなたの下の名前ちゃんと寧々ちゃんたちだー!!
絵名
絵名
あ、やっときたんだ
寧々
寧々
はぁ…っ、はぁっ、ちょっ、かみ、しろ…
寧々
寧々
神代さん…足、はやい、
あなた
ええぇ!?これで早いの!?、?!?
過去にあんなことやこんなことがあって入院したから、走るスピードは死ぬほど落ちてるはず…

…もしかして草薙ちゃんって
あなた
…運動、苦手?
寧々
寧々
……た、体力がないだけなんだよ…
あなた
…(察し)
絵名
絵名
っていうか!すごく遅かったけど何話してたの?
あなた
あ、そっか。説明してなかったな
あなた
えっとねー_________(全力で内容を伏せて説明中)








主
最近お腹の調子が悪い…
主
どうも、主です…元気ないです……
主
お薬…ください…
主
おつ…セカ…
※死にかけ

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