ーにっかり青江の自室にてー
今先程遠征から帰ってきて
一悶着起こし、鶯丸をあの場から連れ出したにっかり青江はそう切り出す
未だに混乱しながらも
睨みを効かせている鶯丸に
優しく、脅かさないようにゆったりと謝罪を述べる
しかし思い届かず
鶯丸は依然ど誤解゙している
にっかり青江の語りは
赤子を優しく諭しあやすような心地がする
それほど琴線に慎重に触れている
それでも
その真綿にくるまれた言の葉は
鶯丸…゙鶯花゙の心臓を鷲掴む程の威力を有していた
不安のあまり声が震える
にっかり青江は
八の字に下がっている眉をもっと下げ
憐れんでいるかのように囁く
まさかの分霊に見破られると思っていなかったものの
にっかり青江という比較的静かに事を済ませようとする刀剣に当たって良かったなと反面考えてしまう
しかしそれとは別に
確認したいことが頭より先に口から盛れ出ていた
あまりにもありふれた疑問
青江は笑みをやや弱めながら
控えめに左に視線を向ける
細く長く不気味に映る白手袋をはめた右手を顎に沿わせながらゆっくり視線を戻し口をねっとりと開く
青江に隠し事はできなさそうなのは確定であった














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。