松村先生と付き合い始めてから2週間くらい。
もう2週間、されど2週間。…そういった実感がない。
お昼休憩の屋上に行くと無意識に避けていた髙地先生がいて大変待たせてしまったが告白のお返事をした。
「ごめんなさい」、たった一言がこんなにも重いものだったっけ、と思いながら白いため息を吐く髙地先生を見つめる。
するとそっと目が合って、にこ、と笑う髙地先生。
返答にためらって少しづつ首を傾けて、だいぶ大きく頷けば「まじ!?」と目をまん丸くして驚く髙地先生
そりゃその反応になるよね…そもそも世のカップルたちが何をしているのかわかんないけど、きちんと付き合って2週間、あの夜手を繋いだ以降何もありません。
いや原因は明らか私だ。憧れの延長線上で恋した相手と今更どう距離を詰めればいいのか全くわからない。
そもそも大人の恋って何すればいいの?というか松村先生が恋人になったところで何が変わるんだ???
って言われちゃったから午後からの仕事はどのタイミングでどう言えばいいかずっと悩みに悩んじゃって。
今日最後の仕事のカンファレンスまで本人がいること相まってずっと考えちゃって、終わったあと声をかけられて今に至る。そして松村先生は目を丸くしてる。
色々かわいく言えるもの頑張って考えてたのに出てきたのはどシンプルな家行きたい。本当に可愛げ無いなーと思いながら首が取れるくらい縦に頭を振る。
興味とは。自分で言ったところでどういう意味かも分からないし家に行きたいなんて裏を返せば確かにそうなることに今気がついてとんでもない墓穴掘った。
照明がほとんどない病院の渡り廊下は日中は日が差して明るい分夜は大体真っ暗で。
その中でも松村先生の耳が紅かったのがよく見えて。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。