(時系列飛んじゃうんだびょんびょん)
------
絶賛パフォーマンス後の僕。
お客さんとカメラに手を振って全力の感謝をする。
舞台袖を見ると、僕らを誘導しようとしてくれているスタッフがいて
3人同時にそちらへ向かう。
あ、と思ってパッと振り返ると
僕らが使っていた楽器たちが片付けられていて
代わりに新しい楽器が入ってきた。
僕がステージを指さすと、2人ともそっちを見る。
そうやって頭を搔く涼ちゃん。
いや照れる要素どこ?
おそらくだけど、俺は2人をじとーーーって見てる。
なんか、よくわかんないけど
自分でも意味わかんないくらい不機嫌だ。
それに先に気づいたのは若井だった。
俺はもう一度振り返り、CMが明けて演奏を始めようとしているレイバを見る。
この会話をただ呆然と見る僕。
すごく爆笑している若井と、ありゃありゃって本当にお母さんみたいに見てる涼ちゃん。
レイバのパフォーマンスが終わったあと
僕の素晴らしいほどの勇気で、レイバの楽屋にお邪魔することが成功した。
正直、引かれるんじゃないかと不安だったが
komoriさんが本気で僕らのファンだったこともあり、すぐに受け入れてくれた。
なんならここに来るまでの経緯を2人が話しちゃうし……本当に覚えとけ。
……しかし。
いつも、映像とか、そこでしか見られないレイバが目の前にいて
しかも、ステージの時よりもこんなにおふざけが多いとは。
オタク感がすごいかもしれないが
この光景に僕はとにかく口を開けるしかないくらいだった。
できるだけ平然を装ってそう笑いかける。
今は大人の余裕というか、そういうのを見せなきゃ
完全なレイバファンが丸出しになってしまう。
すると、komoriさんが「はて?」と言った顔をする。
komoriさん、焦り屋さんだとは思ってたけど
それ以上だったな。
それを微笑ましく見ていると、komoriさんは少し落ち着いて誤解を解こうとした。
「…それで」とkomoriさん。
komoriさんが僕に面と向かう。
にっこり笑顔で、そうやって感謝を伝えてきてくれたkomoriさん。
……いや、komoriさんじゃない、これは。
僕の中でkomoriさんは
歌が上手くて、曲を作れて、誰かに寄り添えて、すごく面白くて、焦り屋さんで。
見ててすごく好きだなって、"ファンとして"感じていた。
けれど今の顔は、今僕に伝えてくれた感情は
きっと、komoriさんじゃない
1人の女の子の僕への感謝。
後から思ったけど、僕が恋に落ちたのは、この瞬間だと思う。
少しだけど、この子を、【貴方】の一部を知って
その全てを知りたい、なんなら、【貴方】の一部でいたいって、思っちゃって
その瞬間には、僕は口を開いていた。
僕は何も無いトーク画面を数秒間見つめた後、キーボードを表示する。
もっと【貴方】を知りたいから。
僕は。
-------
れれれです。
考えながら書いてたのでごちゃごちゃです。
心からお詫びします。
あ、やっぱりしません。
ということで、いかがでしたでしょうか。
わざわざkomoriと夢主の吹き出しを変えたのは、これがあったからなんですねーーーー!
ちなみに、駿太と聡の方も変えておりますが
それはアンケートで実施した、もうひとつの方のお話と関係しますので
ぜひお楽しみに。
あの、実を言うと、私テスト期間でして
ここ更新するのなかなか大変なんですよね、とほほ……。
てことで、更新はこれから、今進めているひろぱメインのものがほとんどになりますので
ここの更新は、少しの間休止です。
1週間後には書いてると思います。たぶん。
だってお客さん、この話好きでしょ?(にちゃり)
ということで、また今度〜。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。