第23話

plus-3(3) 好きになったきっかけ
898
2024/02/10 08:40
(時系列飛んじゃうんだびょんびょん)


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絶賛パフォーマンス後の僕。
お客さんとカメラに手を振って全力の感謝をする。
舞台袖を見ると、僕らを誘導しようとしてくれているスタッフがいて
3人同時にそちらへ向かう。
大森元貴
大森元貴
ナイスー
若井滉斗
若井滉斗
今日調子良かったね
藤澤涼架
藤澤涼架
楽しかったー
あ、と思ってパッと振り返ると
僕らが使っていた楽器たちが片付けられていて

代わりに新しい楽器が入ってきた。
大森元貴
大森元貴
……俺ちょっとここに滞在しとく
若井滉斗
若井滉斗
はいダメでーす
楽屋へ行きまーす
大森元貴
大森元貴
待って!まじで!!
今レイバ入ってんの!!ほら!!!


僕がステージを指さすと、2人ともそっちを見る。


若井滉斗
若井滉斗
あ、ほんとじゃん
…え、Hazukiくんのギターかっこいい
大森元貴
大森元貴
それは本当にそう思う
Seraくんとか昔からの音楽人間なんだってよ
藤澤涼架
藤澤涼架
そうだったの!?
えーなんか共通点感じちゃうなーw
そうやって頭を搔く涼ちゃん。
いや照れる要素どこ?

若井滉斗
若井滉斗
てか俺思ったんだけどさ
藤澤涼架
藤澤涼架
んー?



若井滉斗
若井滉斗
ボーカルの子って結構可愛いよね
大森元貴
大森元貴
…若井、あの子23だよ
若井滉斗
若井滉斗
いやいや知ってるよ
1人のね?女の子としてね?
なんていうか……
藤澤涼架
藤澤涼架
あーそれ僕も思ってたー
妹感ある感じの可愛さだよね
若井滉斗
若井滉斗
そうそれ!
涼ちゃんたまには語彙力あるんじゃん!
いつもカミカミか何かしら終わってんのに
藤澤涼架
藤澤涼架
カミカミはまだしも何かしら終わってるって何!?
おそらくだけど、俺は2人をじとーーーって見てる。

なんか、よくわかんないけど
自分でも意味わかんないくらい不機嫌だ。


それに先に気づいたのは若井だった。
若井滉斗
若井滉斗
え、何、どうした?
藤澤涼架
藤澤涼架
あれ、元貴何で不機嫌?
大森元貴
大森元貴
いや、俺もわかんない
藤澤涼架
藤澤涼架
え、どういうこと?w
若井滉斗
若井滉斗
ついにやばくなった?
大森元貴
大森元貴
覚えてろよ
俺はもう一度振り返り、CMが明けて演奏を始めようとしているレイバを見る。
大森元貴
大森元貴
……今日は話しかけなきゃ







Sera
本当に今日は楽屋に来て下さり、ありがとうございました
藤澤涼架
藤澤涼架
ううん!平気〜!
楽しかった!
Hazuki
komoriの野郎がふざけまくっててすみませんまじで
komori
は!?真面目だし!!
Hazuki
嘘は口先だけにしとけ
komori
言ったな〜!?
はい、明日一日水飲んじゃいけないの刑〜〜
Hazuki
聞いたことねぇよそんな刑…
Sera
はいはい、おふざけはここまで
実際komoriは暴れてたよ
komori
止めなかった親側にも責任はあるかと
Sera
誰が親って?
komori
やーん怒んないでよーママ〜♡



この会話をただ呆然と見る僕。

すごく爆笑している若井と、ありゃありゃって本当にお母さんみたいに見てる涼ちゃん。



レイバのパフォーマンスが終わったあと
僕の素晴らしいほどの勇気で、レイバの楽屋にお邪魔することが成功した。

正直、引かれるんじゃないかと不安だったが
komoriさんが本気で僕らのファンだったこともあり、すぐに受け入れてくれた。


なんならここに来るまでの経緯を2人が話しちゃうし……本当に覚えとけ。



……しかし。
いつも、映像とか、そこでしか見られないレイバが目の前にいて
しかも、ステージの時よりもこんなにおふざけが多いとは。


オタク感がすごいかもしれないが

この光景に僕はとにかく口を開けるしかないくらいだった。
komori
…っは!!
大森さんが困ってらっしゃる!!
大森元貴
大森元貴
…へ、へ?
komori
本当にごめんなさい!!!
私ふざけすぎちゃって!
いやほんとに、ミセスのファンなんですよ!!
知ってるかわかんないですけど……
私、心から嬉しくて……
大森元貴
大森元貴
知ってたし、平気なんだよ?全然
楽しい時間をありがとう
できるだけ平然を装ってそう笑いかける。
今は大人の余裕というか、そういうのを見せなきゃ
完全なレイバファンが丸出しになってしまう。
すると、komoriさんが「はて?」と言った顔をする。
komori
そんなに、この時間楽しかったんですか?
大森元貴
大森元貴
え?いやそりゃそうだよ
レイバとも話せるし…
…ちょっとファン味が出ちゃうけど、メンバーさんの絡みも見れちゃったりして、僕は大満足
komori
…大森さんも、やっぱり人間なんだなぁ
大森元貴
大森元貴
え?人外だと思ってたの!?w
komori
え!
ああいやいや!!そうじゃなくって!!えっと!!
komoriさん、焦り屋さんだとは思ってたけど
それ以上だったな。


それを微笑ましく見ていると、komoriさんは少し落ち着いて誤解を解こうとした。
komori
ほら、私としては
普段はミセスは画面の中の人で
メンバーさんの絡みなんて、SNSとかライブとかで大量に見てきて……
「…それで」とkomoriさん。
komori
今日初めて、大森さんが私たちのファンだって知って
すごく嬉しかったんです!
憧れの人からそんなふうに思って貰えてたなんて!
夢のようなんです!

だから、私が言いたいです
komoriさんが僕に面と向かう。





あなた
ありがとうございます!大森さん!







大森元貴
大森元貴
……っ
にっこり笑顔で、そうやって感謝を伝えてきてくれたkomoriさん。

……いや、komoriさんじゃない、これは。


僕の中でkomoriさんは
歌が上手くて、曲を作れて、誰かに寄り添えて、すごく面白くて、焦り屋さんで。

見ててすごく好きだなって、"ファンとして"感じていた。
けれど今の顔は、今僕に伝えてくれた感情は
きっと、komoriさんじゃない

1人の女の子の僕への感謝。
大森元貴
大森元貴
……どういたしまして
あなた
えへへ!これをずっと伝えたかったんです!
大森元貴
大森元貴
……ふふ


後から思ったけど、僕が恋に落ちたのは、この瞬間だと思う。
少しだけど、この子を、【貴方】の一部を知って

その全てを知りたい、なんなら、【貴方】の一部でいたいって、思っちゃって
その瞬間には、僕は口を開いていた。
大森元貴
大森元貴
あの、もし宜しければ___










藤澤涼架
藤澤涼架
すごいね、連絡先手に入れちゃうとか
大森元貴
大森元貴
僕も本当にそう思う
若井滉斗
若井滉斗
……元貴、さ
大森元貴
大森元貴
ん?何?
若井滉斗
若井滉斗
…いや、なんでもない


僕は何も無いトーク画面を数秒間見つめた後、キーボードを表示する。
もっと【貴方】を知りたいから。




僕は。




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れれれです。
考えながら書いてたのでごちゃごちゃです。
心からお詫びします。

あ、やっぱりしません。




ということで、いかがでしたでしょうか。

わざわざkomoriと夢主の吹き出しを変えたのは、これがあったからなんですねーーーー!


ちなみに、駿太と聡の方も変えておりますが
それはアンケートで実施した、もうひとつの方のお話と関係しますので

ぜひお楽しみに。


あの、実を言うと、私テスト期間でして
ここ更新するのなかなか大変なんですよね、とほほ……。

てことで、更新はこれから、今進めているひろぱメインのものがほとんどになりますので

ここの更新は、少しの間休止です。

1週間後には書いてると思います。たぶん。


だってお客さん、この話好きでしょ?(にちゃり)


ということで、また今度〜。

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