私の名前はあなたの下の名前。
名門・白鳥沢学園高校の2年生。
そして今は、
今日は部活がオフだったこともあり、同級生で私の彼氏でもある賢二郎と一緒に帰る途中だった。
賢二郎はいつも塩対応なところもあるが、本当はすごく優しくて白鳥沢のバレー部のレギュラーまで登り詰めた物凄い努力家だ。
私はそんな彼が心の底から愛おしいと思っている。
例え、彼がどんな風になったとしても___。
賢二郎は田島のことを鋭く睨んで言った。
この女は田島玲美。私と賢二郎が付き合っていることを知っているはずなのに、いつも賢二郎に近寄ってくる。
そして、いつも私のことを貶してくる。
アンタみたいに綺麗な女じゃないなんて元から分かってるよッ…
賢二郎は私の手を優しく握った。
その手はとても安心する温かさを持っていた。
賢二郎の目が氷のように冷たくなった。
そうして玲美はこの場から消えた。
ギュッ
そう言い、賢二郎は私の唇に優しくキスを落とした。
今、私達は手を繋いで家へ向かっている途中だった。
今度こそ…、!
次の瞬間、賢二郎は私の握っていた手を強く振り払った。
ーゴッー
ードサッー
私は振り払われた勢いで壁に思いっきりぶつかってしまったため、少々体が痛んでいた。
私は痛む体を起こし、目の前を見た。
するとそこには、
頭から血を流した賢二郎が倒れていた。
ダメだ。何を言っても賢二郎から返事が返ってこない。
…そして今、やっと状況を判断することが出来た。
倒れている賢二郎のすぐ隣には血のついた大きめのコンクリートブロックがあったのだ。
賢二郎は微かな声で囁いた。
その一言を最後に、賢二郎は意識がなくなった。
今この瞬間、私はどこかから日常が壊れる音が聞こえたような気がした。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。