第29話

臆病
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2023/12/16 16:03 更新
回収した、母の遺品、もとい、呪物を
鑑定に出し数週間後。

どれもおかしな呪いは無く、記憶の媒体的
役割をしているだけだと分かった。

そこで2日に1つを目安に呪物に触れて
記憶を取り戻すことになった。

回収した呪物は10個。

1つ目は調査旅行中に吸収済みだから

今日は2つ目。

机の上に置かれた呪物を悟と2人で見ている。
五条悟
五条悟
やっぱりやめるとか、なし?
(なまえ)
あなた
なし、だと思うよ?
五条悟
五条悟
んんんん
私がそれに触れようとするとさっきから
悟のストップが入る。
(なまえ)
あなた
鑑定結果問題なかったし、記憶の整理の為に気を失うくらいだから大丈夫だよ
五条悟
五条悟
分かってはいるんだけどね。
ちょっと怖いよね
(なまえ)
あなた
うーん、でも1つ目吸収してから記憶の改変も止まったし、やっぱり全部吸収すべきだと思うんだよね。
五条悟
五条悟
うん、、、うん。
はぁーーー。
僕だめだ。あなたの下の名前のことになると臆病になる。
私の肩に頭をもたれかけてくる。
(なまえ)
あなた
大丈夫。大丈夫だよ。私を信じて?
悟の頭をポンポンとする
五条悟
五条悟
うん、分かった。
絶対起きろよ、
起きなかったらぶち犯すからな
(なまえ)
あなた
うん、怖いこと言わないで?
絶対起きる
蒼く力強い目で私を見るものだから
少し恐怖を感じてしまった。

寝たまま犯されるのは流石に怖すぎる
(なまえ)
あなた
それでは、行ってきます
五条悟
五条悟
うん、行ってらっしゃい
呪物に触れた瞬間、視界が暗転した。
五条Side
呪物に触れて、僕と反対側に倒れるあなたの下の名前の肩を掴んで僕の肩に頭を乗せる。

そして手を握った。

脈を測って、息があることを確認する。
五条悟
五条悟
大丈夫。大丈夫だ。
不安をかき消すように自分に言い聞かせる。

あなたの下の名前の腰に手を回し、
ぎゅっと抱きしめる。
五条悟
五条悟
待ってるからな、早く戻ってこい。
記憶の中でもどうか僕の声が届いてますように。
あなたの下の名前Side
(なまえ)
あなた
なに、ここ。
大きな桜の木が一本だけ生えてる丘。

周りは花畑なのか、色とりどりの花。

私は今花畑に立っている。

軽やかな笑い声が聞こえてきて振り向くと
そこには白い着物に身を包み
小走りに近づいてくる女の子。

その顔立ちに見覚えがある。
(なまえ)
あなた
かあ、さま?
夢母
ふぅ、、ふぅ、、
急がなくちゃ、、、
(なまえ)
あなた
待って、母様!
私を通り過ぎて行く、私の知っている母より幼い姿の母を追いかける。

久しぶりに見た、大好きな母。

母様と話したい。
母様にまた抱きしめてほしい。

何度も名前を呼び追いかける。
けれど、私には一切気づかず走る母。

そこで気づく違和感。

こんなに大きな声で
呼んでいるのに
気づかないなんて、、、。

あぁ、そうか、これは夢だった。

これは記憶で、本物の母様はもう、、、。

途端に押し寄せてくる悲しさ。
そして溢れる涙。
追いかけていた足が止まる。
(なまえ)
あなた
、、っ、、グスッ...はぁ、、。
しっかりしろ、母様に甘えたくて来たんじゃない。ちゃんと記憶を吸収して、悟のところに帰るんだ、、っ。
唇を噛み締め、涙を拭う。

止まってしまった足の太ももを何度か
拳で叩いて、また歩き出す。
夢母
はぁ、、はぁ、、
猩鬼ショウキ!!
再び母に追いつくと、たどり着いたのは桜の木の根元。

そこには、
猩鬼-しょうき-
猩鬼-しょうき-
・・・
私の記憶より幼い、少し不貞腐れたような表情の猩鬼がいた。
夢母
ごめんね、待たせちゃって
琴の習い事が、長引いちゃったの。
猩鬼-しょうき-
猩鬼-しょうき-
別に待ってないよ。
ていうか、オマエ体弱いんだから走るな
私が会った猩鬼より、優しい。

と言うかあの眼差し、、、。

つんけんしてるけど、
絶対母様に好意がある、、、。
夢母
へへへっ
猩鬼に早く会いたくてはしちゃったっ
自分の母ではあるけれど、可愛いすぎる
猩鬼-しょうき-
猩鬼-しょうき-
、、、っ///
変なこと言うな!
夢母
え?何が?
照れを隠すように顔を背ける猩鬼と
意味がわからずキョトンとする母。

一体何を見せられてるんだろ。。。
夢母
それより猩鬼、手を出して
今日の分の浄化をしましょっ!
猩鬼-しょうき-
猩鬼-しょうき-
おまえ、無理しなくていいんだぞ?
母が差し出した手を見て険しい顔になる猩鬼。
夢母
私は平気よ?これくらい屁でもないわっ!
猩鬼-しょうき-
猩鬼-しょうき-
女が屁とか言うなよ
夢母
なっ!うるさいわね!早く出しなさい!
猩鬼-しょうき-
猩鬼-しょうき-
はいはい
差し出された手を握り、母が目を瞑る。

しばらくすると握られた手から温かい光が漏れ、
そして消えた。

目を開け、手を離す母。
夢母
はい!これで、また1週間は大丈夫ね!
猩鬼-しょうき-
猩鬼-しょうき-
あぁ、ありがとう
夢母
あら、あなたも、素直に感謝することがあるのね
猩鬼-しょうき-
猩鬼-しょうき-
うるせぇ、///
夢母
ふふっ笑
(なまえ)
あなた
いったい、何をしたの、、、。
猩鬼の呪力を見ると、
心なしかよどんでいたものが、澄んでいる
ように見えた。
夢母
猩鬼も人里に来ればいいのに
そしたらもっと一緒に遊べるのに
猩鬼-しょうき-
猩鬼-しょうき-
無理だろ、おまえが安定させてくれるとはいえ、万が一がある。
夢母
そう、、そうよね、、。
母が少し落ち込んだ顔を見せる。

が、それも一瞬、すぐに明るい顔に戻る。
夢母
やっぱり猩鬼は、私が知っている誰よりも優しいわ、その優しさがあればいつかきっと、他の人間とも仲良くなれるはずよ
猩鬼-しょうき-
猩鬼-しょうき-
それは、、、
そこで、記憶は終わった。

周りが白くぼやけ始める。

そして最後に残るは白い空間のみ。

その空間の中で、1つ目の呪物を触った時のように
帰りたい場所を思い描く。

私が帰りたい場所は、悟がいるところ。

すると目の前にゲートのようなものが現れる。

その向こうに見えるは、現実の世界。

私の体を抱き寄せる悟。
五条悟
五条悟
待ってるからな、早く戻ってこい。
(なまえ)
あなた
クスッ
ほんとに、心配性なんだから。
今、戻るね。
そのゲートを潜った途端、また暗転した。
(なまえ)
あなた
ん、、、。
五条悟
五条悟
あなたの下の名前、、、?
うっすら目を開けば、ぼやける視界に、
大好きな人の顔。
(なまえ)
あなた
うん、、、ただいま
にこっと笑って返事をすると、
悟は安堵した顔を見せた
五条悟
五条悟
おかえり、随分と早いご帰還で
いつもより一段と優しい声
(なまえ)
あなた
ふふっ笑
そんなこと言って〜、早く帰って欲しそうに見えたけど??
五条悟
五条悟
まさか、、、見えてたの?
(なまえ)
あなた
そのまさかです笑
五条悟
五条悟
んーーーー。
見なかったことにして
(なまえ)
あなた
だーめ笑
五条悟
五条悟
くっ、、、。
悔しそうな顔をする悟が可愛い。

ふと、自分の顔に手をやる。
(なまえ)
あなた
あれ、、涙。
五条悟
五条悟
うん、泣いてたよ
(なまえ)
あなた
そっかー、、
五条悟
五条悟
何があったの
(なまえ)
あなた
、、、。
あのね、母様が居たの。
五条悟
五条悟
うん
(なまえ)
あなた
現代で目を覚ましてから、
一度だけで良い、もう一度会いたいって思ってたから、間近でみたら嬉しくて、でもただの記憶なんだって思い出したら悲しくなった。
思い出して、また涙が溢れそうになる
五条悟
五条悟
うん、、そっか
私を抱きしめて、胸を貸してくれる。

しばらく無言で居た後。
五条悟
五条悟
僕はさ、お義母さんにはなれないけど、あなたの下の名前の家族だよ。だから、喜怒哀楽全部2人で分け合おう。あなたの下の名前が今感じてるその気持ちも半分こしよう。
(なまえ)
あなた
うん、、、うんっ泣
悟の言葉に、気持ちが軽くなる。

心が癒されるのを感じる。

また涙が溢れる。

でもこれは悲しみだけじゃない。
嬉しさもある。
(なまえ)
あなた
ありがとう悟。愛してるよ
ずっとそばにいさせてね
五条悟
五条悟
うん、僕も愛してる。
あなたの下の名前が嫌と言っても離してあげない
手を握って、どちらからともなく、
キスをする。

離れた唇から、じんわりと暖かさが広がり、
心が温まったように感じた。
作者
いつもはふざけ倒してる五条先生が恋人には激重いの、、悪くねぇぇぇ、、、。

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