まふ「___つまり、あなたがなぜあなたちゃんの携帯を持っているかの理由も聞かず囮役になれってこと?」
「理解が早くて助かるわぁ」
頭回る系なんか…すっかり俺の意図まで汲み取っとる。
まふ「…それ、私にメリットあるの?スマホ一台貰えるだけに比べたら重労働すぎない?」
「あなたからパスワードは聞いとるからスマホのデータ自体は見れる。あとは、んー…なんか欲しいもんがあるんか?」
まふ「欲しいもの、か…」
鬱宮は数秒考えたふりをすると、すぐ顔を上げた。
まふ「あなたちゃんと仲良さげな銀髪の彼について教えてくれる?」
「銀髪…あぁ、北さんのことか」
まふ「そう、北さん。名前だけは角名くんから聞いた」
「俺らの1個上の先輩や。現男子バレー部主将で品行方正を絵に描いたような人で、なんにでも手を抜かへん」
まふ「うん…プロフィールもありがたいんだけど、あなたちゃんとの関係を教えてくれないかな」
「あぁ、関係は…幼馴染で現恋人やな」
まふ「……へぇ。いつから付き合ってるの?」
「1年の終わりくらいやろか。まあ、半年は経っとると思うけど…」
まふ「知らなかった。有益な情報をありがとう」
「いや、こんくらいでええならええんやけど…」
まふ「…ちなみに聞きたいんだけど、このスマホを持ってることで誰が近づいてくると思ってるの?」
「あぁ…角名やな。そのスマホにGPSを締結しとる可能性が高い」
まふ「やっぱり、あの人そういうタイプなんだ」
「あぁ…せやけど、俺はあなたに金と労力を使わせるのが本望やないからな。捨てるのはちゃうんよ」
まふ「……そういうこと。じゃああなたちゃんが戻ってきたら返すんだね」
「…せやな。そうならんように頑張るけど」
まふ「…特にマークしてなかったけど、あなたも結構すごいことするのね」
「お前こそ。だいぶあなたに執着しとるやんか」
まふ「……あなたちゃんだけだったの。クラスでも目立たない、カーストで言うなら最底辺にいるような私に分け隔てなく仲良くしてくれたの」
まふ「“神様”だと思ったの」
「………………」
( なーんや、角名に似とると思ったら…… )
( あなたを好きになった理由も似とるんか )














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!