第79話

Kang Minseo × Lee Hanbin 叶わぬ恋は何処へやら。
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2025/01/27 11:00 更新
Kang Minseo × Lee Hanbin 

叶わぬ恋は何処へやら。

※こちらの作品はオーディション会場が舞台ではありません。あくまでフィクションの創作作品です。暖かい目でご覧下さい。

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Hanbin side


あの日、あの時。俺の目に辛うじて留まっていた水は、限界を超えて流れ落ちていた。


幸せそうな彼の顔、反対に、酷く傷ついた俺の顔。


全て、捨て去ってしまいたいような1日だった。



遡ること1週間前。

俺とミンソは昔から仲がいい。幼馴染ってやつで。


Mi「ハンビンー、今度の選択授業、どっち取る?絵か音楽。」

Ha「俺は音楽。絵は眠くなりそう。というか多分描けないよ。」

Mi「わかる、俺も音楽にしようと思ってた。さすが幼馴染。」

Ha「音楽なら楽しいし、何より得意だし。」

Mi「昔から歌うまかったもんな。」

Ha「ミンソも上手いのに。」

Mi「え、ホント?」

と、話していると急に飛び込んで来た乱入者。


Hy「2人ともどっちの授業するの?音楽?」

Mi「おー!ヒョヌ!俺ら音楽って話してたんだよ。一緒に音楽行こう!」

Hy「マジ?じゃあもう心配無いわ〜、これ。」

同じクラスのキム・ヒョヌ。

こいつは中学の時に田舎から転校してきてそこからずーっと一緒。

ダンスが上手くて女子からもそこそこモテてる。

訛りがすごいからたまに聞き取れないこともあるけど。


そんな中、選択授業を確定し先生の元に出しに行くと…


"ごめん、音楽はあと2人しか入れないのよ。誰かが絵に行かないと…"

と。

Mi「仕方ない、ジャン負けで絵!」

と、いきなりジャンケンを。


2人はパー、俺はグーで。

俺が絵に行くことになってしまった。


Hy「ごめんハンビン、お前の分まで楽しんでくるわ、来年一緒に!」

Ha「大丈夫、俺のことは気にしないで。」

と言ったものの正直凄い落ち込んだ。



その数日後だ。

選択授業が始まって2日。

週2で入る授業は初回からとても退屈だった。

2回目の授業前、たまたま手を洗ってからトイレを出ると、

アイツらふたりが手を繋いで教室を移動していた。


どういう関係だ、いやアイツらだからふざけてるに違いない…きっと、きっと…。


このモヤモヤが残ったまま授業を受けたけど、授業の内容なんて何も入ってこなくて。


絵をあと3時間で完成させないといけないのに、俺のキャンバスだけ白いまま。

俺の心は、真っ黒なのに。


その日は何も話す気が起きなくて、何も聞きたくなくて。

Mi「ハンビンー、ハンビン、生きてる?飯食い行こうよ。」

Ha「お腹すいてない、パス。」

Mi「珍しくない?なんかあった?」

Ha「体調悪いのかもしれない。」

Mi「後で保健室行きな。」

Ha「気が向いたら。」

と言うと、遠くから大きな声で

Hy「ミンソー!飯!めっちゃ腹減った!行くよ〜!」

と。

Mi「OK!わかったわかった!!」

必死に伸ばした手は、空気を掴むように。

彼の手は、どんどん遠ざかって、別の奴の元へ。

出来れば行かないで欲しかった。出来れば、隣で一緒にパンでも食べたかった。

けど、俺には引き止める力もなくて。


教室にポツンと1人、賑やかな声が遠くなるまでは窓の外を眺めていた。


生徒がほぼ食堂へ移動したのか、静かになった教室で1人、溢れてきた涙を抑えるのに必死だった。

このまま、アイツは取られてしまうのか。

俺の片思いはどこへ行ってしまうのだろうか。


願わくば、ミンソと両思いでありますように。


そんな苦しい願いを考えるだけ考えて、俺は机に突っ伏すように眠った。


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