その言葉を聞いて辺りが騒がしくなる。
そんなレオリオの声が聞こえたと思ったら、他にも不満を言う声がいくつも上がってきた。
しばしザワザワしていた辺りが、一つの爆音で静まった。
それは別に試験官が黙らせるために出した音ではなく、
不満を持った試験生がまな板ごとテーブルを破壊した音だった。
その様子を怒りもせず驚きもせず眺めるブハラとメンチ。
保護者目線の感想を漏らすこいつらは置いといて、辺りは器物破損野郎に同調しているようだった。
脂肪がたんまりとついた不味そうな男は額に青筋を浮かべて言った。
225と書かれたナンバープレートを服に着けたそいつに対して、メンチは冷静だった。
俺、この女の怒りの沸点わかんねぇ。
料理ってことくらいしか分かんねぇよ。
……いや、これが全てか。
わかってたわ。
呑気なこちら側とは違って、殴り込んでいった225は大変だった。
ブハラが張り手で空高くへ打ち上げ、この建物のガラスを割って外へと投げ出されていた。
顔を張られていたので恐らく顔面がすごいことになっているだろう。
そう言うと、後ろに回していた手を上に上げてあらわにする。
その手には、大きな大きな包丁、もうナタと言ってもいいくらいのやつが握られていた。
それをくるくると回したり、投げたりしながらメンチは喋る。
そして、回していた4つの包丁を片手でまとめてキャッチした。
それだけでも、かなり刃物の扱いに長けており、強いことが伺えた。
メンチが意外と試験官としてまともだったらしいことを……いや、撤回。
意識だけはちゃんとしてたことを知った時、空から大きな声が聞こえてきた。
その声につられて外に出てみると、大きな飛行船が高度を下げる途中であった。
ローマ数字の20の真ん中を塗りつぶしたようなマークとマ◯オの◯ラーの顔みたいなのが書かれた飛行船。
周りの声によると、あれはどうやらハンター協会のマークらしい。
つまりあれは、審査委員会の飛行船ということだった。
(なにあれ、十二位から急いで来たのかな)
(あれもっとスリムだと思ってたけどあんなデブなんだ)
(風評被害がすごいぞ)






















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。