〜あなたSide〜
隣でぷるぷるひなが震える。
失礼な。
心の中はちゃんと動いてるよ。
ただ表情筋が動かないだけで。
そんなやり取りをしてると、コンパートメントのドアが開いた。
後ろからひょっこりと哀ちゃんが出てくる。
私は身体の侵食。
ひなは、身長が異能の代償だった。
むっ、と頬をふくらませる。
クマだらけの人に言われたかない…。
隣の座席を叩く。
そして透くんは隣に座ると思いきや…
だって!
え!?
いや、一旦落ち着こう落ち着こう。
透くんの頭が…私の膝に………………
膝枕じゃん!!
マジか…
今刺されても文句言えないわ…。
そっとコンシーラーをなぞるとどす黒いクマが浮かび上がってきた。
でも、膝の上が暖かい。
人って暖かいと…段々眠くなってくるんだよね…。
かろうじてアラームだけかけ、私は眠りに落ちた。
〜安室Side〜
アラームが聞こえ目を覚ますと目の前に寝ている治の顔があった。
気配がし、鋭い眼光を向ける。
ベルモットは部屋から出ていく直前硬い声で言った。
何も知らない子猫はただ穏やかに眠っていた。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!