第2話

2. 終演
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2025/10/31 07:07 更新


ステージに出ると観客の歓声が、世界を満たしていた。


「レイちゃーん!!」


「大好きー!」


「こっち向いてーっ!!」


スポットライトの下、私は完壁な笑顔を貼りつける。

ファンサ、投げキス、泣きそうなふり

嘘ばかりの世界。でも、誰もそれに気づかない。
それが、アイドルという存在。

そう、私たちは、偶像という名の仮面を被った嘘つきだ

私達の嘘にファンは喜び嘘を愛する。
星野アイ
みんなー〜!!
月代 零
来てくれてありがとーっ!


このグループが売れるためにできる最善の行動。

それは、アイを目立たせることそして
その次に私が目立っていること、それをファンは望んでいる

だから私はそうなるように動く。




今日も、完璧だな...アイ、、凄く輝いてるよ
月代 零
みんな〜!!ありがとねっ!
星野アイ
また私たちに会いにきてね〜!!

こうして何事もなくライブが終わった。









ライブが終わったあと私はメンバーの1人に呼び出された。
???
.....ほんと、いい加減にしてよ
狭い非常階段に響く、怒気を含んだ声
楽屋でもない、ステージでもない、
スポットライトの当たらない場所で、
私は、ただ立ち尽くしていた。
月代 零
あはっ、ごめんごめん。私、何かしたかな?
よく通る、明るい声。



でも、その瞳は全然笑っていなかった。
相手の女の子は、息を荒げて手が震えていた。
???
.....は?何それ
月代 零
ん〜、、私何で怒ってるか分からなくってさ!
笑うレイ

でもそれは、完壁に作られた笑顔だった。
???
ホント、そういうとこがムカつくんだけど
月代 零
そう言われても困るなぁ〜
???
なんでいつもそうなの?
???
人の努力も気持ちも、全部バカにしてんの?
月代 零
そんなことしてないよ!
月代 零
みんなのことすっごく尊敬してるもん!!
……こう言えば丸く収まるって、知ってる
でも、この子の場合は逆効果かな


口調は軽い。

けれど、その裏には何もない。


怒られようが、責められようが、
レイの心はただ静かだった。
???
レイはさぁ、ほんとは全部わかってんでしょ
???
あんたが天才だって
???
特別だってっ!!
月代 零
えぇ〜、それって褒めてくれてる?
ほんの少しだけ、唇の端をあげる。
朝笑とも、慈悲とも取れない微笑。
???
ほんとに、ムカつくんだよっ!
???
アンタとアイさえ居なければっ....
???
私は....私はっ!!
???
もっと人気者になれてたのにっ!!
???
彼だって...
???
絶対、、絶対...振り向いてくれるはず
???
全部、アンタたちがいるせいでっ……!!
声は震え、瞳は潤んでいた。




嫉妬。絶望。怒り。
でも、それよりも深くにあるのは一
「寂しさ」だった。

レイにはそれが見えていた。

あぁ、またか

誰かの感情に触れたとき、
レイはいつも「わかったふり」をしていた。

それが、一番効率よく人問関係を保つ方法だったから。

理解なんてしてなくても話を合わせて最適な答えを出す


国語の問題は昔は苦手だったな

作者の気持ちを考えろとか特に


昔から感受性のない私には人の気持ちが理解できない。
感情的これが私には1番似合わない言葉

感情演技とかも苦手だ。

それでも何故か相手のほしい言葉は昔からスラスラ出ていた

でも私はファンのためB小町全体の未来のために動く。
だからこの子だけの為に仮面は外さない。
月代 零
.....ごめんね?
レイは静かに手を伸ばした 
手に、軽く触れるように。
笑顔だった。
柔らかく、優しく、完壁に作られたアイドルの顔。








けれど....その“優しさ”は、彼女に届くことは無かった。
???
やめてっ!!
拒絶と混乱。

心が爆発したみたいに、
勢いよく振り払われた手が、レイの胸を押した。
???
触らな...い、、でよ
少し強めに押されたのは想定外だったよ


階段の縁に立っていたレイの体は、
そのまま重力に引かれた。
???
っ......!
彼女の顔が、恐怖に歪む。

逃げなくちゃどうしようそんな顔をしている
月代 零
あは、、は.....
レイは、笑った

最後の最後までアイドルで居続けた




私がここで死んだら、、きっとアイはさらに苦しくなる
私が足枷になってしまう。












でも転落の最中、頭の中は静かだった。
恐怖も痛みもなく、ただ
月代 零
やっと、全部終わる
そんな安堵が、胸を満たしている
最後に見たのは、あの子の顔だった。

私のことを恐れている顔だ、それもそうだろう
自分が押した人間が死ぬのに笑っているのだから、

許してあげるとでも言いそうな優しい笑顔。
全て勝てなかったそんなことを、あの子は考えている

嫉妬しても嫌悪しても笑顔ひとつ崩さない
私を嫌うのも分かるよ欠点がある普通の子になら

こんなことにはならなかったんだろうね
月代 零
ごめんね、、
???
わ、私ッ...人殺しに
???
全部、、全部ッ..!!レイのせいなのにッ....!!!!


そんなあの子の私を憎む言葉も、
徐々に聞こえなくなってくる。
これで、、やっと自由になる
















______はずだった。

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